看護師や助産師の働き方
高齢社会でますます看護師を求める職場が増えてきています。
また資格を得た後に、助産師国家試験に合格した人は助産師として働くことができます。看護師も助産師もともに働く女性の憧れとも言える専門職です。
病院に行くといつも明るく、にこやかに接してくれる看護師さんは、ちょっとした困ったことを丁寧に教えてくれたり、泣いている赤ちゃんを上手にあやしてくれたりと、病院において大切な役割を果たしてくれています。
小さい頃には真っ白い制服に憧れた方も少なくないでしょう。病院の独特の雰囲気は緊張するものですが、看護師さんが居るだけで少しホッとするものです。
助産師さんは妊娠の際に不安にならないよう声をかけてくれたり、出産の際に親身になって傍についていてくれたりします。
どちらも身近な職業であり、なくてはならない存在なので、誰でも一度はお世話になったことがあるのではないでしょうか。
看護師の資格については、国家資格を取得しなければなりません。そして助産師はまず看護師の資格を持っていることが前提になります。高齢社会なので、介護施設などでも看護師が必要とされており、助産師は少子化の影響で需要が減少傾向にあります。
しかし、分娩介助の機会は減っていますが、妊婦の検診や指導を行う外来が注目されてきています。
いずれも昔から女性中心の職場のため、早くから子育てや家事との両立ができるように様々な福利厚生が充実しています。
働き方については、大きく分けて常勤とパート勤務があります。
常勤の場合は病院にもよりますが、土日祝を含めてシフト制で働くようになっていたり、土日祝は休みで平日をシフト制にしている病院もあります。
病院と言えば夜勤もありますが、こちらも常勤の中で細かく分けて設定している病院が多いようです。子育てをしている人は夜勤を外したり、少なくしている病院もあります。
パート勤務は時給制のところが多く、働きやすい時間帯を選ぶことが可能です。子どもが幼稚園や保育園から帰ってくる前までの時間帯を利用して働いている人たちもいます。
また夜勤のみのシフトや土日祝だけのシフトなど、働き方に合わせてシフトを選べる病院もあります。
取得できる休暇も様々です。子育てをしている人は夏休みなど、子どもの長期休暇期間に休みを多く取れるようにしている所もあります。
育児休暇や女性ならではの生理休暇を採用している病院もあります。病院にもよりますが、資格手当や夜勤手当など、各種手当がたくさん採用されているところも存在しています。
そして、専門職で常に学びが必要な職場のため、復帰した人を支援するプログラムや教育プログラムが充実している病院が多くなっています。
資格取得について
看護師も助産師も国家試験に合格することが必要です。しかし実際の医療現場で仕事を始めると、最初に取った資格だけではなく、その上で定期的に様々な勉強会や資格取得講座などに参加してキャリアアップする道が開かれています。
医療の現場は日進月歩です。様々な勉強を積み重ねていき、成長していく現場と言えるでしょう。
また女性はライフスタイルが変化することによって、働き方も変化していきます。転職やブランクを経て復帰する人が多いのも特徴です。
何年か子育てなどで仕事から遠ざかった場合、また現場で働くことができるか不安になるものです。
職場で設けられているブランク支援プログラムを利用したり、在職中に様々な資格を取得しキャリアアップを図っていくことで、安心して転職したり復職したりすることが可能になります。
高齢社会に伴い、介護に関わる資格が必要となる病院が増えてきています。看護師になったのち、5年以上業務に従事すれば、ケアマネージャーの国家資格を受験することができます。
また国家資格である介護福祉士も人気の資格となっています。
新しい分野にチャレンジする人がいる一方、自分の専門分野の知識をさらに増やしていく、という人もいます。
消化器系、小児系、呼吸器系といったそれぞれの科の中でさらに専門分野を究めていくなら、一人ひとりの患者さんの細かな症状についても理解が深まり、専門性が高まっていきます。
どちらの場合も資格を取得して自分の可能性を広げておくことによって、様々な選択肢が出てきます。
男性看護師
最後に、最近耳にするようになった「男性看護師」についても触れておきましょう。圧倒的に女性が多い職種ではありますが、男性もずっと増加傾向にあります。
体力があり、ライフスタイルの変化で離職することも女性に比べて少ないため、需要が増加しています。
介護の現場でも男性の力が必要な部分がどんどんと拡大しています。車いすを使っている患者さんの介護や補助など、男性の役割が増えている分野の一つです。
このような流れを受けて、男性看護師の需要も増えてきています。
助産師は海外では男性もいますが、日本では女性だけがなることのできる職業です。
専門職である一方で、着実に人数が増えている看護師は、これからの日本の医療現場になくてはならない存在だと言えるでしょう。