【調査】周産期センターでは、各部門で助産師の仕事内容が異なる!?

地域周産期母子医療センターに認定されている「りんくう総合医療センター」をモデルにしたマンガ「コウノドリ」。綾野剛主演のドラマも話題になりました。
そんな「コウノドリ」のマンガやドラマをきっかけに、周産期センターへ転職をしたいと思った助産師さんは多いのではないでしょうか。

転職を考えたときに気になるのは、周産期センターにおける具体的な仕事内容。周産期センターと言えば周産期における高度医療を担う医療機関ですが、助産師さんは実際にどんな事をされているのでしょうか。

「ハイリスク妊婦ばかり?」
「正常分娩には携われない?」
「クリニックや民間病院とどう違うの?」

マンガやドラマでは助産師の具体的な仕事内容は割愛されていますもんね。
そこで今回は、周産期センターにおける助産師の具体的な仕事内容を部門ごとに見ていきたいと思います。

■周産期センターの仕事内容

周産期センターは、主にハイリスク妊産婦の全身管理や緊急搬送される母胎児、新生児への対応といった周産期における高度医療を行っています。近年では、周産期センターの中に院内助産所を設け、ローリスクの経膣分娩を行っている病院もあります。
周産期センターでは、「分娩部門」「新生児部門(NICU)」、「母胎児集中治療室部門(MFICU)」、「院内助産所・助産師外来部門」など、部門ごとに細かく分かれているところが多く、配属先によって助産師の仕事内容は異なります。
日々違う部門を担当する病院もあれば、数ヶ月~数年単位で担当する部門が変わるという病院もあるなどローテーション方法は病院によって様々。そんな周産期センターにおける各部門の仕事内容はどうなっているのでしょうか。

■分娩部門の仕事内容

<仕事内容>

新生児の治療や看護(急性期呼吸管理や透析管理、低体温療法管理など)/新生児のご家族へのケア/グリーフケア/退院支援や授乳指導・育児指導など

周産期センターではハイリスク妊産婦さんの割合が高く、正常分娩よりも帝王切開での分娩がおおくなっています。そんな周産期センターの分娩部門におけるメインの業務は帝王切開の手術介助になります。手術介助といっても、オペの介助はオペ室担当の看護師が担当し、助産師はベビーキャッチを行います。医師から赤ちゃんを受けたら出生後の処置を行い、新生児係りに申し送りとケアを交代します。
帝王切開の手術ケアでは、手術前の妊婦さんへのケアが非常に大切になります。思いもしなかった帝王切開での分娩に不安や悲しみを感じている妊婦さんに寄り添うという事が助産師に求められるのです。

■新生児部門(NICU)の仕事内容

<仕事内容>

お産の介助/帝王切開の手術介助/早産児の蘇生の介助/帝王切開を行う妊産婦のケア、オリエンテーションなど

新生児部門(NICU)は、治療専門の部門なので分娩に携わる機会はありません。新生児部門(NICU)では、いかに障害を残さず赤ちゃんを救命できるかという事、そして新生児のご家族に寄り添う気持ちが重要になります。
NICUに来る赤ちゃんは、超低出生体重児、障害や先天性の病気など症例は様々。分娩技術を高めることは出来ませんが、助産師としての経験や知識を深める事ができます。
授乳指導や育児指導については病院の方針によって異なり、
家族看護を大切にし乳房ケアや直母に力をいれている所と、治療を最優先し母乳指導には力を入れていないところに分かれます。
妊婦健診の内容については、院内助産所がなくハイリスクを主体とした周産期センターと院内助産所を設置している周産期センターとで異なります。
院内助産所がないハイリスク主体の周産期センターでは、健診は産科医が行いますので助産師は保健指導がメインとなります。
院内助産所がある周産期センターでは、産科医と助産師が交互で妊婦健診を行います。

<NICUの看護体制>

・日勤、夜勤問わず赤ちゃん3人に対して看護師1人という体制

<NICUの入院対象となる赤ちゃん>

・体重が小さい(低出生体重児:出生体重2500g未満)
・予定日より早く生まれた(早産:在胎37週未満)
・生まれてすぐに元気に泣けなかった(仮死)
・生まれてすぐ息がしんどかった(呼吸障害)
・泣いているけど皮膚の色がよくならない(先天性心疾患)
・上手に哺乳ができない、吐く(哺乳不良)
・熱がある、元気がない(感染症)
・皮膚がすごく黄色い(黄疸)
・お母さんのお腹にいるときから何か病気がわかっている(胎児診断されている)
・すぐに手術が必要(新生児外科疾患、脳神経外科疾患など)

■母胎児集中治療室部門(MFICU)の仕事内容

<仕事内容>

ハイリスク妊産婦の全身管理/多胎妊産婦への産後の育児サポートなど

母胎児集中治療室(MFICU)には、切迫早産や多胎妊娠、妊娠高血圧症候群などなんらかのリスクを伴っている妊産婦が入院しています。
母胎児集中治療室(MFICU)での主な仕事内容は、妊娠高血圧症候群や切迫早産などハイリスク妊産婦や胎児に疾患がある妊産婦の全身管理がメインとなります。入院する妊産婦さんの中には、長期入院を強いられ精神的にも身体的にも辛い思いをしている方もいますので、そのような妊産婦さんへ寄り添うことも大事な仕事です。

■院内助産所・助産師外来の仕事内容

<仕事内容>

妊婦健診(助産師外来)/保健指導/バースプランの作成/正常分娩の介助/産前母乳相談・育児指導など

院内助産所・助産師外来では助産師が主体となって、ローリスク妊婦の健診や正常分娩の介助、育児相談などを行います。分娩時も助産師だけで行い、医師が介入するのは、薬剤投与や会陰切開・裂傷、ハイリスク分娩への移行時のみです。院内助産所を利用できる妊婦は、正常な妊娠経過をたどっているローリスク妊婦のみですので、周産期センターとはいえゆったりと穏やかな空気に包まれています。
助産師外来では、約30分~60分とゆとりある時間枠で妊婦の血圧のチェックや超音波診断による赤ちゃんの状態確認、妊娠生活の不安や育児の不安などの相談対応、必要に応じて内診も行います。妊娠19週あたりまでは産科医が健診を行い、分娩までは産科医の健診と助産師が交互で健診を行います。

Q.周産期センターの助産師外来にはどんな妊婦さんがくるの?

A.助産師外来に来られる妊婦さんは、ローリスクの妊婦さんです。

具体的には…
・正常な妊娠経過をたどっている
・産科医が許可している妊婦
・本人や家族が助産師による妊婦健診を希望している
病院によって詳細は異なりますが、おおよその基準は上記3点となっています。

■まとめ

周産期センターにおける仕事内容はいかがでしたでしょうか?
「周産期センターでは正常分娩の臨床経験を積めない」とよく言われますが、
近年では院内助産所を開設する周産期センターが増えており、正常分娩の件数も増えています。
ドラマの影響で周産期センターへの注目度が高まっており、周産期センターへの転職を希望する助産師も増加しています。
医療ワーカーでは、総合周産期母子医療センターや地域周産期母子医療センターへの転職支援も行っています。
キャリアアドバイザーまで、ぜひお気軽にご相談ください。

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