助産師の夜勤バイト:総合病院・大学病院(地域周産期母子医療センター・総合周産期母子医療センター)
≪特徴≫
産科と新生児科があり、MFICU、NICUなど高度な医療設備が整っている施設です。「持病がある」「合併症がある」「異常妊娠」といったハイリスク妊婦をメインに受け入れており、分娩も帝王切開やハイリスクな出産がほとんどなので、助産師は医師の補助業務や看護業務がメインとなります。二次救急、三次救急にも指定されていますので、産科専門病院や助産院で異常が発生した妊婦さんや赤ちゃんが急患として運び込まれるケースも多く、特に夜間は緊急度が高い傾向にあります。
≪メリット≫
慣らし日勤やプリセプター制度など、夜勤専従のアルバイトでも教育体制が整っている。産科だけでなく婦人科の症例に携われる。個人病院では対応できない難しいお産に携わることができるので、スキルUPできる。三交代制を取り入れている病院も多い。パートも利用可能な24時間対応の託児所が併設されていたり、賞与があったりと福利厚生が充実している病院が多い。
≪デメリット≫
ハイリスクなお産がほとんどなので、助産師は医師の補助業務がメインになる。なので赤ちゃんを取り上げる機会は他の施設よりも格段に少ない。夜間は特に産科専門病院からの急患が多く、一分一秒を争う。休む暇はほとんどない。ダブルワーク不可としている病院が多い。
助産師の夜勤バイト:産科専門病院(個人病院・クリニック)
≪特徴≫
産科を専門とする個人病院やクリニック、産科病棟がある総合病院などがこの分類になり、助産師の勤務先としては一番多くなっています。特徴としては、分娩件数が多く、そのほとんどが正常分娩という事と、病院ごとに無痛分娩・和痛分娩・フリースタイル分娩など特色豊かな出産方法を取り入れているという事が挙げられます。内装に関しても特色にあふれており、ホテルのように豪華であったりと病院ごとにカラーが違います。周産期母子医療センターが医師メインの出産なのに対し、産科専門病院では助産師が主体となってお産計画を行います。
≪メリット≫
助産師の夜勤バイトの求人が多い。取り上げる機会が多い。助産師主体でお産の計画が立てられる。周産期母子医療センターといった大病院での業務に比べ、助産師ならではの仕事ができる。
≪デメリット≫
夜勤帯は勤務するスタッフの人数が少ないので経験値が求められる。夜間は医師が常駐しておらずオンコール制にしている病院もあるので、判断能力が問われる。病院ごとにこだわりや特色があるので、病院の方針が自分に合っていない場合がある。経験が浅い助産師を受け入れられる体制が整っていない病院も多い。
助産師の夜勤バイト:助産院
≪特徴≫
助産院とは、助産師が開設する自然分娩のみを扱う9床以下の施設です。助産師は医師ではありませんので帝王切開や麻酔といった医療行為は出来ません。なので助産院では、自然出産が可能な経過が安定している妊婦さんのみを受け入れています。緊急事態が発生した場合にはすぐ救急搬送できるよう、総合病院や大学病院との連携を強化しています。
≪メリット≫
産婦やご家族にゆっくり寄り添ったお産介助が出来る。寄り添ったお産なので、無事出産が終われば喜びもひとしお。佇まい、スタッフ共に家庭的な雰囲気の院が多い。
≪デメリット≫
助産院が少ないので、夜勤専従パートの募集自体が少ない。前述した2つの施設形態の病院よりもやや時給が低い。ベテランの助産師を募集するケースが多い。
助産師の夜勤バイト:まとめ
各施設での助産師の夜勤バイトのメリット・デメリットについて表にしてみると以下のようになります。
| 求人数 | お産介助の頻度 | 給与 |
総合病院・大学病院 (周産期母子医療センター) | ★★ | ★ | ★★★ |
産科専門病院 | ★★★ | ★★★ | ★★★ |
助産院 | ★ | ★★★ | ★★ |
助産師の夜勤アルバイトの募集が多いのは、やはり病院数が多い「産科専門病院」です。希望条件に合う求人が見つけやすく、取り上げる頻度も高めですので、助産師としてのやりがいも感じられるはずです。ぜひ参考にしてみて下さい。
本業では助産師の仕事を、夜勤アルバイトでは看護師として働くというのも一つの手かもしれません。仕事探しに行き詰ったら、看護師・助産師専門のキャリアアドバイザーに相談してみて下さいね。