南河内医療圏

南河内医療圏

01 - はじめに

大阪府には8つの二次医療圏があり、南河内医療圏は大阪府の南東部に位置しています。旧河内国にあった南部の地域がこれに該当します。富田林市、河内長野市、松原市、羽曳野市、藤井寺市、大阪狭山市の6市、太子町、河南町の2町、千早赤阪村の1村から構成される計9つの自治体を含む医療圏となっています。人口はおよそ61万3000人で、人口密度は2,113.40人/k㎡(平成27年度国勢調査より)。大阪府下でも古い歴史を持つ地域で、古代の大和朝廷が奈良にあった関係から、土木工事のたびに新たな文化的遺産が発掘されています。現在の人口はやや減少ぎみとなっていて、過疎化が進んでいます。ここ5年でも二万人ほど人口が減少しました。大阪府には8つの二次医療圏があり、中河内医療圏は大阪府の東部、主として大和川の流域にある地域に位置しています。該当する地域は柏原市、八尾市、東大阪市の3市から構成されています。人口はおよそ84万3000人で、人口密度は6,541.10人/k㎡(平成27年度国勢調査より)。大阪府下でも古い歴史を持つ地域で、古事記によると大和朝廷の時代からこの辺りの地名が登場します。現在の人口の増減率は安定しつつも、やや減少ぎみとなっています。

02 - 南河内医療圏の持つ特徴

南河内医療圏の総面積はおよそ290平方キロメートル。9つもの自治体から構成されているので、総面積そのものも規模が大きくなっています。広域な分、人口密度は大阪府下でもかなり低い地域です。南河内医療圏にあたる地域では大阪府下の他の地域と比較すると、農業の割合が高くなっています。また南東部では林業および木材加工業が盛んに行なわれ、河内長野市では年間7億本もの爪楊枝を生産する日本一の爪楊枝の産地となっています。近年では大阪市や堺市の工業用地や、大阪市内のビジネス街に勤める方々のベッドタウンも多くあり、その拡大を見込んで和泉山脈沿いの丘陵地や山間部にニュータウンの開発が進められています。こうして大阪府都市圏との関わりが強くなってゆけば、今後の人口増加も見込める地域と言えるでしょう。
南河内医療圏の東部は奈良県に隣接し、南部の河内長野市は和歌山県に隣接しています。大阪という臨海都市の構造上、市内寄りの北西部は平地ですが、奈良・和歌山側の南東部は和泉山脈の裾野のため山岳地域となっています。主要な交通機関は近鉄南大阪線・南海高野線です。太子町、河南町、千早赤阪村は自治体内に鉄道駅を持っていませんが、最寄りの近鉄電車の各駅からバスが出ていますので、自動車等の交通手段がなくてもある程度は移動が可能です。
道路網は割と便利で、東西を南阪奈道路と西名阪自動車道が通り、有料道路を利用すれば都市部とのアクセスも簡単です。国道も166号線、309号線、310号線、371号線が大阪市・堺市から放射線状に伸びているので、自動車があれば移動も比較的難しくはありません。

03 - 南河内医療圏の医療体制の現状

南河内療圏内に病院が38か所、一般診療所(クリニック)が444か所あります(平成26年10月1日現在)。療養病床および一般病床の数は、大阪府が医療計画で策定した基準病床数は5174床。それに対して既存病床数は6621床もあり、病床数は充分な状態と言えるでしょう。基準病床数を大きく上回っているので、しばらくのあいだは新たな病院の開設や増床はないと思われます。
中核になる大きな医療機関で言えば、近畿大学医学部附属病院(大阪狭山市)がその役割を担っていて、大阪南医療センター(河内長野市)が中核病院を補助する形で成り立っています。病床数は基準数を大きくクリアしているのですが、救急搬送の受け入れが整っている病院が少なく、他の医療圏へ搬送される事が少なくないようです。緊急を要する傷病の場合、遠方にしか受け入れ先がなければ命に関わります。急患の受け入れ体制を整える必要があります。そうなれば今後は夜勤の看護師の需要が高まるでしょう。
さらに南河内医療圏では大阪府の他地域で実施されている『地域連携クリティカルパス』の体制を整えるのに出遅れています。大病院と一般診療所とのネットワークを強めて患者の状態を共有し、地域が一丸となる医療体制の確立を求められています。
医療機関の絶対数が多くないので、現段階では他の医療圏と比べると看護師の募集は少なめです。合う条件の医療機関が無ければ、隣接する堺市での募集も調べてみる事をお勧めします。

04 - 南河内医療圏の医師数・看護師数の概要と特徴

南河内医療圏の医師数は2,258人、歯科医が440人、薬剤師が516人。人口10万人あたりの平均割合で見てみると、全国の医師数は245.93人に対し、南河内医療圏では368.42人。医師数は全国の平均を大きく上回っているのです。南河内医療圏は全国的に見ると医師の多い地域と言えるでしょう。しかし大阪府だけで見てみると、どちらかと言えば少ないと言えます。中河内医療圏の人口の増加を考えると、医師と看護師の数がやや不足している状態です。
さらには南河内医療圏では急性心筋梗塞による死亡率が大阪府全体の割合よりはるかに高くなっています。心筋梗塞の治療は緊急を要します。上記にもあるよう、やはり救急搬送の受け入れ先を整える事が必要になっています。
交通の便が発達中の地域なので、今後は人口の流入が考えられます。そうなれば医療機関の不足は顕著に表れるでしょう。一つの医療圏内で治療を完結させるためには医療機関を増設し、受け入れ態勢を整える事も視野に入れなければなりません。するとさらに看護師の増員も必要になってきます。
近年は大阪府全域で看護師(准看護師を含む)が不足ぎみです。人口10万人あたりの平均割合で見てみると、全国の看護師数は1031.2人に対し、大阪府では949.6人というデータがあります。看護師不足は南河内医療圏でも例外ではありません。

関連リンク

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参考資料:大阪府保健医療計画(平成25年度から平成29年度)