認知症ケア専門士

1.認知症ケア専門士の資格とは

認知症ケア専門士とは、一般社団法人日本認知症ケア学会が主催する民間が運営する資格のことです。認知症の患者さんへの実務経験が、3年以上で受験資格を得られます。看護師やケアマネージャーなど資格の有無は、関係なく試験を受けられます。
2005年に認定資格がはじまり、現在では全国で31,000人(2016年時点)もの登録者がいます。
認知症のケアに対する、優れた知識や技術を身につけた人を広めるために設立されました。認知症ケア専門士は、「認知症ケアに対する優れた学識と高度な技能、および倫理観を備えた専門技術士」と定義づけされます。介護・福祉業界からの認知度が高いです。認知症ケアの資格はいくつかありますが、認知症ケア専門士の資格は、社会的知名度の高く人気のある資格といえます。

2.認知症ケア専門士はどんな仕事?

認知症ケア専門士の資格は、認知症に対する特に高い知識を求められるものにあります。いくつかある専門的な知識を経験と共に、実践に生かす技術を要します。学んだ内容を、認知症の患者さんだけでなく、家族もトータルしてサポートをするが大きな役割といえます。より認知症に対して、専門的なケアを目指したい人が目指す資格でもあります。
認知症ケア専門士の職場は、介護保険施設・グループホーム・有料老人ホームなど福祉施設がメインです。認知症のケアは、技術や知識より実務経験が必要な資格です。
認知症患者さんへの介護から、ご家族の方からの相談まで幅広い仕事があります。介護業界で活躍できる資格と言えますが、医療の現場でもスタッフへ認知症ケアに関する知識や技術を伝えることができるようになります。

3.認知症ケア専門士になるには

【受験資格】
認知症ケアの実務経験、3年以上

【試験申込みの流れ】
(1)「受験の手引き」(1部1,000円(税込))申込みをする。
[申込方法]
・電話もしくはFAXで郵便振替・銀行振込
・インターネット申込では、クレジットカード支払い
(2)「受験の手引」に同封の、申請書類に油性ペン(黒もしくは青)で必要事項を記入。申請書類をコピー(各2部)し1次試験用の封筒で簡易書留で送付
※新規申込みの場合、認知症ケア実務経験証明書を同封
※2次試験用の場合、コピー(各3部)が必要
(3)翌年1月合格発表
(4)登録申請

【1次試験】
・申込期間:3月~4月
2017年3月15日(水)~4月17日(月)当日消印有効
・試験日時:毎年7月
・1次試験受験料:各部門3,000円(4部門なら12,000円)
・試験会場:6カ所
北海道(札幌)、宮城(仙台)、愛知(名古屋)、京都、福岡(小倉)

【1次試験内容】
・試験内容:筆記試験(マークシート方式/4部門各50問)
(出題:基礎・総論・各論・社会資源/テキストに準ずる)

【2次試験】
※1次試験(4分野すべて)合格者のみ
・申込期間:8月~9月
・論述提出期限:毎年8月~9月
・面接日程:毎年11月
・2次試験受験料:8,000円
・試験会場:6カ所
北海道(札幌)、宮城(仙台)、愛知(名古屋)、兵庫(神戸)、福岡(博多)

【2次試験内容】
・試験内容:論述・面接試験
■論述:認定委員会より出題の事例問題に対する論述を簡易書留で送付
■面接:6人1グループ
(1分間スピーチ・グループディスカッション/計20分)

【資格の交付と登録】
認定料:15,000円

【更新について】
・更新料:10,000円
・5年毎の更新
・30単位(講演会・学術集会への参加が必要)

【主催】一般社団法人日本認知症ケア学会

4.認知症ケア専門士をとることは難しい?

認知症ケア専門士の資格試験は、毎年7月頃に開催されています。筆記試験は、4分野全て70%以上とれれば合格となります。全体では、40%~60%の人が合格しており、比較的難易度は高めです。
認知症ケアの【基礎・総論・各論・社会資源】の4分野で、それぞれ試験問題数は50問。各部門すべてを合格すると2次試験へ移行となります。1分野が不合格でも、合格した分野は5年後まで有効となるため、翌年からは不合格分野のみ受験することが出来ます。
筆記試験は正しい組み合わせを選ぶ試験問題。テキストをしっかりと理解しておく必要があります。過去問題はあまり出回っていない為、テキストの問題を繰り返し解いておき実践慣れしておきましょう。
2次試験は論述と面接、グループディスカッションです。論述の内容は、毎年異なります。専門用語の使用は控え、状況を分かりやすく説明し具体的に簡潔に書くことが大切です。
グループディスカッションは、6名1グループで行われます。
1次試験の内容を踏まえてケアをする現場でその知識が活かせるかが問われます。
面接がはじまる待合室では談笑をしてもいいので、グループディスカッションをする人同士とのコミュニケーションをとっておくと緊張せずに取り組めると思います。
面接の合格率は、およそ40~50%です。
認知症ケア専門士の資格は、難易度、専門性が高いです。他の認知症ケアに関する資格より、しっかりとテキストを読み込む必要があるでしょう。

5.認知症ケア専門士をとる事のメリットデメリット

認知症ケア専門士、サブの資格といえます。資格名から明確な業務の割り振りがあるわけではありません。認知症ケア専門士の資格を取得しても、給与面や待遇面が変わる職場は少ないといえます。あくまで、自分自身のスキルアップとして取得すべきでしょう。
ただ、認知症の患者さんに対するケアだけでなく、介護者への精神的なフォローの仕方など学ぶことができます。認知症に対する正しい知識は、看護師の仕事への厚みを持たせることに繋がります。認知症のケアについて、多角的に捉えることができるようになるでしょう。

6.認知症ケア専門士の現状と今後

「認知症ケア専門士」の資格があるからと、特別な待遇はないといっていいでしょう。現在、300万人もの認知症の患者数がおり今後も増加する可能性があります。それによって、需要も高まると考えられます。認知症ケアのプロとして職場で担う役割が変わります。認定試験を合格後、日本認知症ケア学会へ登録すると「認知症ケア専門士」として名乗れます。
「認知症ケア専門士」は、更新制の資格です。この資格を持つことは、生涯にわたり認知症ケアについて学ぶということです。今後、認知症ケアに関わる看護師や介護業界で働いていきたい人おすすめの資格と言えます。

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