看護師が大学病院に就職するには?就職するメリット・デメリットとは

大学病院で働く看護師のイメージ画像
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看護師の就職先は多岐にわたります。
大学病院、民間病院、クリニック、訪問看護ステーション、介護施設、デイサービス、幼稚園、保育園、民間企業など。
中でも大学病院は多くの方が希望する就職先です。
看護師から人気の就職先だと言えるでしょう。

今回は、看護師が大学病院に就職するにはどのようなルートがあるかを解説します。
大学病院に就職するメリット・デメリットも紹介しますので、ぜひ参考にご覧ください。
また大学病院での仕事内容も合わせて紹介しています。

看護師が大学病院に就職するには

看護師が大学病院に就職するにはどのようなルートがあるのでしょうか。
附属病院の内部生から就職するパターンと就職試験を受けるパターンの2つを紹介します。

附属病院の内部生から就職する

看護師が大学病院に就職するには、附属病院の内部生から就職するルートがあります。
大学病院には、附属の看護学校がある場合があります。
看護師を目指すためには看護学校に通う必要がありますので、大学病院に就職することを見越して、附属の学校に通うことをおすすめします。
大学病院によっては、内部生が優先的に就職できるケースもあります。
募集人数などは学校によって異なりますので、就職試験前に調べてみてくださいね。

就職試験を受ける

看護師が大学病院に就職するには、就職試験を受けるルートがあります。
附属学校を持っていない場合や専門学校の出身者は、就職試験を受けることで大学病院に就職できる可能性があります。
もちろん合格しなければ入職できませんので、狭き門という場合もあるでしょう。
就職試験の種類はさまざまです。
書類選考、小論文、面接など、病院によって試験内容が異なります。
事前に試験内容を把握し、対策を講じましょう。

看護師が大学病院に就職するメリットとは

続いては看護師が大学病院に就職するメリットを紹介します。
5つのメリットについて見ていきましょう。

給与水準が高い

看護師が大学病院に就職するメリット1つ目は、給与水準が高いことです。
大学病院の給与は比較的高い傾向にあります。
病院の規模も大きく、最新の医療を提供しているため、その分責任も大きくなります。
病院ごとに給与形態や賞与は異なりますので、入職前に確認しておきましょう。

最先端の医療を学べる

看護師が大学病院に就職するメリット2つ目は、最先端の医療を学べることです。
大学病院には民間の病院や小規模な病院では取り扱っていない最新の医療機器なども揃っていることが多いです。
看護師が取り扱う注射針や電子カルテなどの備品も、最先端のものを使用していることが多いです。
最先端の医療に触れることで、医療スキルのアップが見込めるでしょう。

専門的な看護を行える

看護師が大学病院に就職するメリット3つ目は専門的な看護を行えることです。
大学病院では専門性の高い看護を提供しています。
各診療科ごとに最先端の医療を学ぶことができます。
また、患者さんに対して教育的に接することも多いでしょう。
患者さんが病気と真剣に向き合えるように、教育的に支援します。
患者さんに指導する中で、自分の知識も深めることができるでしょう。

設備が充実している

看護師が大学病院に就職するメリット4つ目は、設備が充実していることです。
大学病院は、資金も潤沢に用意されている場合が多く、設備も充実している傾向にあります。
空調、照明、休憩室の備品、更衣室など、スタッフの待遇面でも良い環境であることが多いです。
看護師は長時間病院にいることも多いので、設備の充実は重要なポイントになります。
設備の充実した大学病院なら、不便な思いをせずに業務に当たることができますよ。
ただし、どんな大学病院も設備に力を注いでいるとは限りませんので、就職前に確認しておきましょう。

看護師としてのキャリアになる

看護師が大学病院に就職するメリット5つ目は、看護師としてのキャリアになることです。
大学病院での勤務経験は、看護師のキャリアとして強い武器になります。
大学病院ではハイレベルな医療を提供していますので、そこで働いてきたということは即戦力になる、という印象を与えることができます。
今後、転職活動をする際にも有利になりますよ。
もちろん、自身の看護を磨くためにも貴重な財産になるでしょう。

看護師が大学病院に就職するデメリットとは

次に、看護師が大学病院に就職するデメリットを紹介します。
こういった側面もある、ということを参考程度にご覧ください。

多忙になりやすい

看護師が大学病院に就職するデメリット1つ目は、多忙になりやすいことです。
大学病院には多くの患者さんが通われています。
新規の患者さんも多く、看護師のするべき業務も多いです。
採血などの検査も多いため、看護技術のスキルが求められる場面も多く、緊張感が続きます。

新人のうちは覚えることが多く、先輩看護師から指導を受けることが多いかもしれません。
また、急な入院や急変があった場合には、残業となることもあるでしょう。
家での自己学習も、看護スキルを高めるためには欠かせません。
このように毎日忙しく働きたい、毎日多くのことを吸収したいという向上心のある方は、大学病院での勤務が向いていると言えます。

研修医や実習生が多い

看護師が大学病院に就職するデメリット2つ目は、研修医や実習生が多いことです。
先程も紹介した通り、大学病院では最先端の医療を提供しています。
多くの医療関係者が最先端の医療を学びに来るため、研修医や実習生の受け入れも多くあります。
看護師が実習生の指導担当をすることも多く、責任が生じます。
さらに忙しい仕事の合間を縫って指導しなければいけませんので、業務負担が大きくなるでしょう。
ですが、学生に指導することは自分の看護観を見つめ直す機会にもなります。

今回はデメリットを紹介しましたが、別の観点から見たらメリットであるという考え方もできます。
自分にとってどんな働き方が最適なのか、就職活動の前に考えてみましょう。

就職の難易度が高い

看護師が大学病院に就職するデメリット3つ目は、就職の難易度が高いことです。
大学病院に就職する以前の問題ですが、就職の難易度は比較的高く、入職は容易ではありません。
学力や看護スキル、コミュニケーション能力の高さが求められます。
どんな人でも就職できるわけではありませんので、大学病院を目指す場合には看護学生のうちから勉強を頑張りましょう。

責任が大きい

看護師が大学病院に就職するデメリット4つ目は、責任が大きいことです。
大学病院にはさまざまな患者さんがいらっしゃいます。
中には一般病院では治療が難しい病を抱え、大学病院に転院してきた方もいます。
治療を受けたくないと考えている患者さんもいるかもしれません。
大学病院の看護師は、そういった方々に看護を提供しますので、責任を感じる場面も多いでしょう。

大学病院への就職活動のポイント

続いては、大学病院への就職活動のポイントを紹介します。
大学病院に受かるためには、勉強を頑張ることはもちろん、就職面接で好印象を与えることも重要です。
志望動機や中途採用での転職理由は、自分をアピールする内容を伝えましょう。

志望動機

大学病院への就職活動のポイント1つ目は、志望動機です。
志望動機は、なぜこの病院を志望しているのか、という理由を聞く質問です。
なぜこの病院に行きたいのか、理由を理論的に解説する必要があります。
「こんな看護を学びたいから」
「一貫した看護を提供したいから」
「患者さんやご家族に寄り添ったケアを提供したいから」
「病院の〇〇という理念に共感したから」
「教育プログラムが充実しているから」
「基礎的な疾患が学べるから」
など。
薄っぺらい理由や曖昧な回答ではなく、理論的で分かりやすい回答を目指しましょう。

なぜその病院を志望しているのかを考えることは、自己分析にも繋がります。
自分はどんな看護を提供したいのか、どんな風に看護師として働きたいのか、どんな看護領域に興味があるのか。
自分をよく知り、面接官を納得させる志望動機を考えましょう。

転職理由

大学病院への就職活動のポイント2つ目は、転職理由です。
これまで働いてきた病院を退職し、新しくその病院に入職した理由を伝えます。
退職理由は、面接官にネガティブな印象を与えないように、ポジティブな内容に言い換えるようにしましょう。

例えば、ネガティブな退職理由とは
・給料が低かった
・嫌な上司がいた
・新人看護師が使えなかった
・いじめがあった
・忙しすぎた
・休みが少ない
など。

こういった内容を思った通りに伝えるのではなく、前向きな考えを交えて伝えましょう。
・患者さんとしっかりと向き合いたいから
・結婚、出産をしたから
・キャリアアップしたいから
・スキルアップしたいから
・最新の医療を行いたい
・これまで培った経験を活かしたい
など。
転職理由と志望動機に一貫性がないと不誠実な印象を与えてしまうので、注意が必要です。
その場しのぎで回答するのではなく、熟考した内容を話すようにしましょう。

また、面接はぶっつけ本番ではなく準備も重要です。
予め模擬面接を行い、面接の流れやマナーを予習しておきましょう。

大学病院・一般病院勤務の看護師の仕事内容

最後に大学病院・一般病院勤務の看護師の仕事内容について解説します。
一日のスケジュールや業務内容をチェックしましょう。

大学病院勤務の看護師の仕事内容

日本看護協会によると、看護師の仕事内容は以下の通りです。
「看護師の仕事は、傷病者やじょく婦(産後間もない女性)の療養上の世話をしたり、診療の補助を行うこと。“人を看る”という看護師独自の視点で、対象となる人を身体や精神、社会、文化などさまざまな側面から捉え、情報を総合的にアセスメントし、必要な看護を的確に判断します。病院や診療所などの医療機関のほかに、訪問看護ステーションや介護・福祉関連施設など、人々の生命と生活を支える専門職として、看護師が活躍する場はどんどん広がっています。今後もさらに高齢化が進むため、これからの医療を支えるためには看護師が多様な場でさらに役割を発揮することが期待されています。」

大学病院の看護師は、医療に関する教育的な立場です。
診療科ごとに専門的な診療を実施しているので、看護師の業務も専門性が高いものになります。
患者さんを指導するためには、自身が十分な知識を持っていなければいけません。
日々の業務を集中して行うことはもちろん、研究や学生の教育にも力を注ぎましょう。

大学病院と一般病院の大まかなスケジュールは大差ありません。
一日のスケジュールは以下の通りです。
また、日勤や夜勤など、勤務形態でも仕事内容は異なります。
一例としてご覧ください。

8:30 病棟看護師とカンファレンス
8:50 医師やソーシャルワーカーとミーティング
9:30 検温・巡回
10:00 検査
11:00 処置
12:00 患者さんの食事介助、食事状況の把握
13:00 休憩
14:00 巡回
14:30 検査
15:00 処置
15:30 記録
16:00 病棟看護師とカンファレンス・申し送り
17:00 記録
17:30 退勤

一般病院勤務の看護師の仕事内容

一般病院では、訪れる患者さんの診療がメインとなります。
診療や処置に関するスキルが日々必要となるでしょう。
看護師自身が患者さんの採血や検査をすることや、専門的な検査への立ち会いをする場面も多くあります。

まとめ

今回は看護師が大学病院に就職するには、どのようにしたら良いのか紹介しました。
大学病院に就職することには、メリットもデメリットもあります。
大学病院だから良い、それ以外の病院だから悪い、ということはありません。
あなたに合う病院を選ぶことが一番重要です。
就職先を選ぶ際は、その病院がどんな理念で運営されているのか、どんな看護師を求めているのか、どんな医療に力を入れているのかチェックしましょう。
あなたの看護観に合う病院を見つけ、就職試験に挑んでみてくださいね。
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