看護師のブランクは何年まで復職できる?看護師にブランクが生じる理由・ブランクのある看護師が抱える不安・ブランクのある看護師がするべきことを解説

看護師は、いつでも復職できる職業です。
医療のニーズは常に高く比較的復職しやすいのですが、ブランクを抱えている方にとっては服飾に関して不安があるかと思います。
今回は、看護師にブランクが生じる理由やブランクのある看護師が抱える不安、ブランクのある看護師がするべきことを解説します。
ぜひ参考にご覧ください。
看護師のブランクは何年まで?
結論から申しますと、看護師のブランクは何年までという決まりはありません。
何年ブランクがあっても、問題ありません。
ブランクがあることは決して悪いことではないので後ろめたいと思う必要もなく、前向きに捉えましょう。
看護師のブランクは何年まで復職できるのか
ブランクが何年以上だと復職できない、という決まりもありません。
看護師資格は一生物ですので、いつでも復職が可能です。
実際に、10年・20年のブランクを経て活躍している看護師の方もいます。
看護師にブランクが生じる理由
では、看護師にブランクが生じる理由とは何なのでしょうか。
代表的な理由である、結婚、妊娠・出産・育児、介護、職場の人間関係について解説します。
結婚
看護師にブランクが生じる理由の一つに、結婚があります。
結婚により転居することになり、離職するケースも。
人生の一大イベントですので、結婚を機に離職する方も多いでしょう。
妊娠・出産・育児
看護師にブランクが生じる理由の一つに、妊娠・出産・育児があります。
産後休暇や育児休暇を取得し仕事を離れるケースや、離職する方もいるでしょう。
妊娠や出産の模様も人それぞれです。
働きながら両立することが難しいと感じ、一度看護職を離れる方もいます。
介護
看護師にブランクが生じる理由の一つに、家族の介護があります。
家族の介護が必要となり、メインパーソンとして介護を行う場合には、仕事を離れる必要があります。
介護休暇を取得する方も多いでしょう。
職場の人間関係
看護師にブランクが生じる理由の一つに、職場の人間関係があります。
人間関係に関する悩みがあり、職場を離れる方もいるでしょう。
職場の人間関係は難しく、悩みの種となるケースも多くあります。
人と人との関係なので、反りが合わない方もいるかと思います。
無理して働き続けることは精神的な負担も大きいため、職場を離れることが最善策という場合もあります。
ブランクのある看護師が抱える不安
続いては、ブランクのある看護師が抱える不安について解説します。
さまざまな不安があると思いますが、自分がどんな不安を抱えているか整理することで適切な対処を行えますよ。
再就職できるのか
ブランクのある看護師が抱える不安1つ目は、再就職できるのかです。
ブランクがあると雇ってもらえないのではないかと不安になりますよね。
ですが冒頭でも紹介した通り、ブランクがあっても復職が可能です。
ブランクがある理由をポジティブに説明したり、復職後熱意を持って働く意志をアピールすることで、復職の試験もクリアできるでしょう。
採用担当者にどのようにブランクを説明するのかは、あらかじめ考えておきましょう。
知識や技術面
ブランクのある看護師が抱える不安2つ目は、知識や技術面についてです。
看護師は技術職でもあります。
点滴や採血など、針を使用し繊細な動作を行う必要もあります。
離職している間に腕が鈍っているかもと不安になる方も多いでしょう。
人間関係
ブランクのある看護師が抱える不安3つ目は、人間関係についてです。
新しい職場にはどんな人がいるのか、不安に思う方もいるでしょう。
特に、前職で人間関係でトラブルがあった方、つらい思いをした方は余計に不安に感じるかもしれません。
家事や育児との両立
ブランクのある看護師が抱える不安4つ目は、家事や育児との両立についてです。
看護師を離職した理由が、結婚や出産という方も多いですよね。
復職後、休んでいた期間と同じように家事や育児が行えるかというと、なかなか難しい面もあります。
働きながら家事や育児が行えるのか不安に感じる方も多く、家族の協力は必要不可欠でしょう。
ブランクのある看護師がするべきこと
続いては、ブランクのある看護師がするべきことを紹介します。
・資格を取得する
・セミナーや講習会への参加
・ナースセンターに相談する
・研修制度の整った就職先を探す
の4つのポイントを解説します。
資格を取得する
ブランクのある看護師がするべきこと1つ目は、資格を取得することです。
より良い条件で復職するために、資格を取得することもおすすめです。
自身のキャリアアップにも最適ですので、ぜひ検討してください。
専門看護師資格や保健師資格など、資格の難易度もさまざまです。
自分が目指している復職先にとって有効な資格取得を目指しましょう。
セミナーや講習会への参加
ブランクのある看護師がするべきこと2つ目は、セミナーや講習会への参加です。
ブランクがあり看護技術や知識に関する不安を抱えている方は、セミナーや講習会への参加を検討しましょう。
看護師として働くうえで必要な知識を効率的に学習することができます。
もちろん資料を集め、独学で学ぶこともできます。
最近では動画でのオンライン学習講座も充実しています。
ナースセンターに相談する
ブランクのある看護師がするべきこと3つ目は、ナースセンターに相談することです。
公益社団法人日本看護協会によるとナースセンターとは、以下の通りです。
「都道府県ナースセンター」と「中央ナースセンター」は、看護職をサポートするためのさまざまな活動を行っています。現在、無料職業紹介事業などによる看護職の確保に加え、離職防止や潜在化予防のために就業相談を強化し、職場定着の促進に取り組んでいます。
「都道府県ナースセンター」とは
都道府県知事の指定のもと、各都道府県の看護協会が運営しています。47都道府県に必ず本所が設置されているほかに、都道府県によっては支所を設けたり、ハローワークや行政施設などで移動相談を行い、地域内の広域で看護職の皆様がナースセンターを利用しやすい環境を整えています。都道府県ナースセンターでは、主に以下のような事業を行っています。
● 無料職業紹介(ナースバンク)事業
● 復職支援の相談および研修事業
● 離職時等の届出制度に関する支援事業
● 看護職を目指す方への進路相談
「中央ナースセンター」とは
厚生労働大臣の指定のもと、日本看護協会が運営しています。47都道府県のナースセンターの中央機関としての役割を担っています。
「看護師等の人材確保の促進に関する法律」 に基づいて設置されています
急速な高齢化の進展や保健医療環境の変化などから、看護職の確保が重要な課題となり、看護職の養成、処遇の改善、就業の促進などを図るための対策として、「看護師等の人材確保の促進に関する法律」が制定されました。この法律をもとに、1992年にナースセンターが設置されました。高度な専門知識と技能をもつ看護職を確保し、国民の保健医療の向上に役立つことを活動の目的としています。
また、離職時の届出制度の活用もおすすめです。
公益社団法人日本看護協会によると離職時の届出制度とは、以下の通りです。
届出制度※ とは、保健師・助産師・看護師・准看護師の免許を持ちながら、その仕事に就いていない方に、氏名や連絡先などを都道府県ナースセンターへ届け出ていただく制度です。
都道府県ナースセンターは、届出情報をもとに離職中の看護師等の方とつながりを持ち、それぞれの状況に応じて、復職に向けた研修、無料の職業紹介、相談員によるアドバイスや情報提供等の支援を行います。※「看護師等の人材確保の促進に関する法律」が改正され、平成 27 年 10 月1 日から施行されました(届出は努力義務)。
届出のタイミング(対象者)
・病院等を離職した場合
(病院等:病院、診療所、助産所、介護老人保健施設、指定訪問看護事業を行う事業所)
・保健師、助産師、看護師、准看護師の業に従事しなくなった場合
・免許取得後、直ちに就業しない場合
・現在、業務に従事していない場合
届出方法
スマートフォンやパソコンから、看護師等の届出サイト「とどけるん」に届出事項を
入力してください。インターネット利用環境がない方は、書面での届出も可能です。
お近くの都道府県ナースセンターへお問い合わせください。離職時に、離職する施設が代行して届出を行う場合があります。
研修制度の整った就職先を探す
ブランクのある看護師がするべきこと4つ目は、研修制度の整った就職先を探すことです。
ブランクがあっても知識や技術に関して不安なく働けるように、研修制度の整っている職場を探すと良いでしょう。
特に復職者向けの支援が充実していると、スムーズに働きはじめられます。
復職者の多い職場も、同じ立場ゆえの悩みを共有しやすいのでおすすめです。
復職先を探す際に、どんな研修制度があるのか確認しておきましょう。
ブランクのある看護師におすすめの就職先
次に、ブランクのある看護師におすすめの就職先を紹介します。
今回は、クリニック、慢性期病棟、介護施設、検診センター、訪問看護について解説します。
クリニック
ブランクのある看護師におすすめの就職先1つ目は、クリニックです。
クリニックは、基本的に病床を持ちません。
地域の患者さんが通院で訪れるので、患者さんと近い距離で接することができます。
クリニックでの主な業務内容は、医師の診療の補助やバイタルサイン測定、採血など。
比較的簡単な医療行為が多く、切迫した場面も少ないでしょう。
夜勤もないため、復職後も働きやすい職場の一つです。
慢性期病棟
ブランクのある看護師におすすめの就職先2つ目は、慢性期病棟です。
慢性期病棟では、急性期病棟と比較し、患者さんの様態が比較的落ち着いています。
毎日の業務内容も固体化しやすいので、復職後も安定して働くことができます。
医療行為も徐々に行いながら、仕事に慣れることができますよ。
復職先としておすすめな職場の一つです。
介護施設
ブランクのある看護師におすすめの就職先3つ目は、介護施設です。
介護施設では、高齢者や障害を抱える方の介助を行います。
日常生活の支援が主な仕事内容ですので、高度な医療技術が求められる場面は少ないでしょう。
夜勤があるケースもありますので、オンコール対応の場合もあります。
基本的に、介護職員さんと協力しながら仕事を行います。
看護師として頼られることも多く、充実した日々を過ごせるでしょう。
健診センター
ブランクのある看護師におすすめの就職先4つ目は、健診センターです。
検診センターでは、利用者さんの健康診断をサポートします。
検査がスムーズに行えるよう、補助や介助、バイタルサイン測定などを行います。
健診センターも、クリニックや介護施設同様に残業や夜勤がなく、復職者にとっても働きやすい環境です。
訪問看護
ブランクのある看護師におすすめの就職先5つ目は、訪問看護施設です。
訪問看護は残業や夜勤がなく、復職者にとっても働きやすいと言えるでしょう。
また在宅で療養できるレベルの患者さんですので、先進医療や高度な医療が必要となる場面は少なく、業務内容も比較的安定しています。
バイタルサイン測定や生活での悩みをヒアリングすること、簡単な処置・ケアが主な仕事内容です。
まとめ
今回は、看護師のブランクは何年まで復職できるのかを解説しました。
看護師はブランクが何年あっても、復職は可能です。
看護師にブランクが生じる理由はさまざまで、ブランクを抱えることは決して悪いことではありません。
ブランクのある看護師が抱える不安は都度解消し、復職のために必要なことをしていきましょう。
事前にしっかりと準備することで、安心して復職できますよ。
順風満帆なリスタートをきれるよう、応援しています。







