看護師のキャリアアップとは?キャリアプランやキャリアアップ支援と資格や研修についてご紹介

看護師の仕事は、資格を取得して就職したら終わりではありません。就職してからも、さまざまなキャリアアップの道があります。今回は、看護師のキャリアについてご紹介します。キャリアプラン、キャリアアプ支援、資格や研修など詳しく解説するので参考にしてください。
看護師のキャリアプランって?
まずは、看護師のキャリアプランについて紹介しましょう。キャリアプランとは、看護師としてどのような理想があり、そのためにどんな選択が必要かの計画(プラン)です。新人看護師さんは、キャリアプランを聞かれる機会もあるため自分のキャリアプランを言葉で伝えられるようにしておくと良いでしょう。
キャリアプラン作成|4つの視点
看護師のキャリアプランには、次の4つの視点から考えると作成しやすくなります。
① ジェネラリスト
ジェネラリストは、幅広い分野で活躍していく看護師におすすめです。経験を積みながら知識を身につけていき、それぞれの患者さんに合ったケアをしていきます。特定の専門分野を持たずに、さまざまな患者さんやケアを知り幅広く活躍します。
② スペシャリスト
スペシャリストは、特定の専門分野を深めたい看護師におすすめです。専門性を深めたい分野において必要な資格を取得する人が多く、資格取得によって自分に専門性があることが証明できるでしょう。いろいろな資格がありますが、専門看護師や認定看護師の資格を取得するのが一般的です。
③ 管理職
管理職は、看護師長や看護部長など運営に進みたい看護師におすすめです。看護師全体の取りまとめをし、後輩看護師の教育にも携わります。チームのリーダーとして、またマネジメントを担う看護師として、リーダー研修やマネジメント研修などに積極的に参加していきましょう。
④ 教育者・研究者
看護師全体としては少ないものの、教育者や研究者の道へ進む看護師もいます。教育者は看護専門学校の講師として、専任講師や講師の助手などをして働きます。研究者も、大学などで研究をしながら看護師としてのキャリアを進めていくことになります。
看護師のキャリアプラン例文紹介
転職面接にてキャリアプランを聞かれた時の答え方について紹介します。
【Aさんのキャリアプラン】ジェネラリスト
「私は、総合病院で働き始めて3年目になります。総合病院では、現在内科病棟で勤務しています。内科にはさまざまな症例の患者さんがいらっしゃるので、幅広い看護を学べていますが、今後は小児科や心臓外科での看護経験がしたいという希望があります。今後も知識と経験を積みながら多様なニーズに応えられるような看護師になりたいと考えています」
【Bさんのキャリアプラン】マネジメント
「私は就職して8年目で、現在の病棟では主任をしています。主任としては2年目になりますが、リーダーシップを取りながら病棟全体がチームとして円滑に進んでいくための策を常に考えています。どのように連携を取っていくか、個々の得意や不得意を判断し、スタッフの意見も多く取り入れながら管理職として経験をしてきました。主任としての経験を活かし、貴院でも活躍できる看護師を目指します」
病院が行う看護師のキャリアアップ支援
次に、病院側が行う看護師向けのキャリアアップ支援について紹介しましょう。
看護師キャリアラダー(就労先、新人3年目まで)
キャリアラダーとは、キャリアがラダー(はしご)を進むように設計していく仕組みのことです。ラダーには各段階があります。ラダーⅠ・ラダーⅡ、ラダーⅢ、ラダーⅣなど、勤務先の病院によって段階は違ってきます。各段階をクリアすると、スペシャリスト、ジェネラリスト、マネジメントなどのキャリアアップの道へ進む設計図となっています。
看護師キャリアアップのための面接
キャリアラダーを設計し進めていくためには、自分のキャリアについてしっかりと考える時間が必要です。定期的に先輩看護師と面接をしながら、それぞれのキャリアアップを支援する仕組みを作っている病院もあります。
看護師 キャリアアップ 資格や研修は?
次に、看護師がキャリアアップするのにおすすめの資格や研修について紹介しましょう。
認定看護師/認定看護師
認定看護師は、日本看護協会が認めている資格です。資格取得要件には、看護師として通算5年以上の経験と認定看護師教育機関での規定時間のカリキュラムを修学していることがあります。19 分野の看護分野において、高水準の看護実践をし、看護師への指導や相談になども行えると証明された資格になります。
保健師
保健師は、自治体に就職して保健所や保健センターで働くことが多いようです。保健師の国家資格の取得要件は、看護師の資格を取得してから保健師養成学校に1年以上通い、指定されたカリキュラムを終了することです。保健師は、看護師の次のキャリアアップに選ばれることも多い資格です。※4年生大学で看護師資格とのダブル受験も可能
助産師
助産師は、お産介助だけでなく妊婦の健康管理や、新生児の管理など母子の管理や指導を行います。助産師の国家資格の取得要件は、看護師の資格を取得してから助産師専門教育機関に1年以上通い、指定されたカリキュラムを終了する必要があります。
特定行為研修
特定行為研修とは、2015年にスタートした研修です。この制度を終了すると、手順書に従って自分の判断で「特定行為」に区分された医療行為ができるようになります。特定行為は21区分あり、さらに38の行為に分かれています。医師の働き方改革や看護師の人手不足によって、今度も医療現場で必要となっていくでしょう。
看護師のキャリアアップ には転職もおすすめ
看護師のキャリアアップには、転職もおすすめです。
看護師の転職で使われるキャリアシートとは職歴シート
看護師の就職や転職をする際に、提出する書類の一つにキャリアシートが必要なことがあります。キャリアシートは、別名「職歴シート」とも呼ばれ今後のキャリアプランや仕事に対する考え方がわかるものです。採用担当者に、看護観やキャリアへの考え方を伝えるのに積極的に使っていきましょう。
看護師の転職ではキャリアアップ意識を小論文で問われることも
就職や転職では、どんなキャリアを考えているのかを問われることが多いようです。キャリアシートをもとに面接で聞かれることもありますが、小論文のテーマとしてキャリアアップを問われることもあります。事前に自身のキャリアに対する考えをまとめておくのが良いでしょう。
働きやすさを求めながら看護師としてキャリアアップを目指そう!
いかがでしたか?今回は、看護師のキャリアアップについて解説しました。看護師の仕事は、資格を取得して就職したら終わるものではありません。自身の看護観やキャリアプランを見つめ直し、より看護師としてさらに活躍できるように選択肢を考えていきましょう。







