患者さんに寄り添う看護とは?具体的な内容や必要性を解説

患者さん一人ひとりに「寄り添う」のが看護師の仕事です。しかし、寄り添う看護について間違った理解をしている看護師さんも多いようです。看護現場に出たときに、どのように患者さんに接するのが「寄り添う看護」なのでしょうか?
今回の記事では、患者さんに寄り添う看護について具体的な内容をご紹介します。寄り添う看護の必要性も解説しているので、看護観を深めたい方や、寄り添う看護がしたい方は参考にしてください。
寄り添う看護の具体的な内容
まずは、患者さんに寄り添う看護の具体的な内容について解説していきましょう。
・患者さんについて理解する
同じ症状の患者さんでも、一人ひとり必要な看護は違います。自分が担当する患者さんはどのような考え方を持っているのか、性格や癖、好みは何かなど把握しましょう。患者さんの個別性を理解することで、さらに寄り添う看護の具体的な方法が見つかります。
・患者さんとその周りの人間関係を知る
患者さんについて理解できたら、患者さんとその周りの人間関係を把握します。例えば、家族の有無、いつも面会にくる友人や親戚との距離感を知るのも良いでしょう。関係性を把握し、患者さんと周りの人が関わる際の雰囲気をつかみ取っていくように心がけます。
・患者さんの話をしっかり聞き共感する
患者さんの話をしっかりと傾聴することは寄り添う看護に不可欠です。人は、自分の話を聞いてくれる人に心を許します。そして、思いに共感してくれる人は仲間だと感じるもの。患者さんの話をしっかりと聞き、否定せずに共感するようにしましょう。
・患者さんと信頼関係が築けるようにする
患者さんとの信頼関係は、会話や日々の看護の積み重ねによって構築するものです。信頼関係は1日で出来上がるものではないので、慌てずにゆっくりと築いていきましょう。また、看護師として信頼してもらうには、まずは自分が患者さんを信頼することが大切です。
・患者さんや家族の意思を聞いて尊重する
患者さんの意思を常に尊重することも「寄り添う」看護で大切にしたいことです。医療や看護の選択は、患者さんの意思を持って進めていきましょう。また、患者さんに家族がいる場合には、家族の意見や意思もしっかり傾聴し尊重していきます。
・チームで患者さんのサポートをするという意識を持つ
患者さんに今必要な医療や看護は何かをみつけ、最適な看護を提供するにはチーム医療が必要です。多方面から考え、患者さんの問題解決や目標達成に必要なサポートをしていきましょう。チームで患者さんをサポートすることは、看護師として寄り添う看護につながります。
寄り添う看護の必要性
近年は特に「寄り添う看護」の必要性が叫ばれるようになりました。
ではなぜ、「寄り添う看護」は必要なのでしょうか。
個別性重視の看護へ移行しているから
一昔前までは、格差のない医療や看護が求められていました。均一な看護こそが、発展途上国である日本に必要だとされていたからです。しかし、国が発展していき医療が進歩してくるにつれ、均一な看護に不満が出てくるようになりました。
現代は多様化社会であり、患者一人ひとりに対する個別性のある看護が求められています。そして、個別性を重視した看護には「寄り添う看護」が必要不可欠です。
マニュアルや知識にない看護が寄り添いだから
新人看護師さんの中には、寄り添う看護を「患者さん傍で看護すること」だと理解している方もいるようです。しかし、患者さんの傍にいるだけなら「寄り添い」看護なのです。
医療や看護の方法にはマニュアルがあり、学校では知識を得て国家資格を取得しますよね。しかし、寄り添う看護にはマニュアルも正解もありません。日々の看護の中でコツを掴みながら、実践を重ねていくことでしか習得できないのが「寄り添う看護」なのです。
患者さんに寄り添う看護で看護観を磨いていきましょう
患者さんに寄り添う看護は、現代の看護師に必ず必要なことです。
しかし寄り添う看護は、経験を詰みながらでしか体得できないものだとわかりました。
しかし寄り添う看護は、経験を詰みながらでしか体得できないものだとわかりました。
今回は、寄り添う看護の具体的な方法として6つを紹介しました。
・患者さんについて理解する
・患者さんとその周りの人間関係を知る
・患者さんの話をしっかり聞き共感する
・患者さんと信頼関係が築けるようにする
・患者さんや家族の意思を聞いて尊重する
・チームで患者さんのサポートをするという意識を持つ
今回ご紹介した方法以外にも、寄り添う看護の方法はあります。
日々の看護の中で患者さんと関係性も持ちながら、個々の患者さんに合った「寄り添う看護」を提供していきましょう。
日々の看護の中で患者さんと関係性も持ちながら、個々の患者さんに合った「寄り添う看護」を提供していきましょう。





