保健師と看護師の違いを解説!役割・免許・給料を徹底比較

看護師として経験を積む中で、キャリアアップを考えた時の選択肢のひとつに「保健師が気になる」という人も多いのではないでしょうか?保健師は、看護師の次のステップとして人気の職業です。そこで今回は、保健師と看護師の「役割」「免許」「給料」を比較しました。看護師から保健師へのキャリアアップを考えている方は参考にしてください。
保健師と看護師【役割】の違い
保健師と看護師の「役割」の詳しい内容と違いについて解説します。
保健師の役割とは?
保健師は、保健指導や健康相談などに対応しながら、人の健康を保つサポートをするのが役割です。健康な人が病気や怪我をしないように、予防するのが保健師だといえます。働く場所は、保健センターなどです。
保健師の役割については、保健師助産師看護師法第2条で定義されています。
保健師とは、厚生労働大臣の免許を受けて、保健師の名称を用いて、保健指導に従事することを業とする者をいう。
看護師の役割とは?
看護師は、病気や怪我をした患者さんが回復するように、看護するのが役割です。病院やクリニックを訪れた患者さんの治療をするのが看護師だといえます。働く場所は、病院やクリニックの他に介護施設や保育園など多岐に渡ります。
看護師の役割については、日本看護協会のホームページに記載があります。
看護師の役割については、傷病者やじょく婦(産後間もない女性)の療養上の世話をしたり、診療の補助を行うこと。
保健師と看護師の役割の違い
保健師と看護師の役割の違いについて、保健師が「予防」をし、看護師が「治療」をすると考えて良いでしょう。病気や怪我を防ぐ保健師と、病気や怪我を治す看護師とで違いがあります。
保健師と看護師【免許】の違い
保健師と看護師の「免許」の詳しい内容と違いについて解説します。
保健師に必要な免許は?
保健師になるには、保健師国家試験に合格して保健師の免許を取得する必要があります。保健師の国家試験を受験するには、看護師の国家資格を所持し、学校で保健師の課程を1年間履修しなければなりません。
看護師に必要な免許は?
看護師になるには、看護師国家試験に合格して看護師の免許を取得する必要があります。看護師の国家資格を受験するには、学校で看護師の課程を3〜5年かけて履修しなければなりません。
保健師と看護師の免許の違い
看護師も保健師もそれぞれ、国家試験に合格することで国家資格を取得します。保健師の国家試験の受験資格の条件の中には、看護師資格を取得していることがあります。そのため、看護師として働いている人の、次のキャリアアップとして保健師を選ぶことは多いようです。
保健師と看護師【給料】の違い
保健師と看護師の「給料」の詳しい内容と違いについて解説します。
保健師の平均年収は?
厚生労働省が発表した「令和3年賃金構造基本統計調査」によると、令和3年の保健師の平均年収は479.6万円です。内訳としては、月収平均が32.3万円、賞与平均が92万円となります。保健師は公務員として保健センターで働く人が全体の7割を占めます。
看護師の平均年収は?
厚生労働省が発表した「令和3年賃金構造基本統計調査」によると、令和3年の看護師の平均年収は498.2万円です。内訳としては、月収平均が34.4万円、賞与平均が85.4万円となります。病院やクリニック、保育園など勤務先によって年収は大きく違います。
保健師と看護師の給料の違い
保健師に比べて、看護師の方が平均年収としては18.6万円多いようです。しかし、看護師の給料には残業手当や夜勤手当などの各種手当が含まれています。保健師の仕事には夜勤がなく、基本的には残業も看護師のような交代勤務もありません。また、公務員保健師が多く安定しており、年々給料も上がる安心感もあるようです。
まとめ
今回は、保健師と看護師の違いについて紹介しました。保健師と看護師は似ているようですが、働く場所や仕事内容、資格の種類や年収も異なります。保健師は「予防」のサポートをし、看護師は「治療」のサポートするのが大きな違いです。
また、給料としては看護師の方が多いものの、夜勤や残業の少ない保健師に憧れる看護師も多いようです。夜勤や残業が多く、これから働き方を見直したい看護師のキャリアアップとして保健師を目指してみるのもよいでしょう。






