看護師のナチュラルメイクの手順ときれいに見せるポイントを解説

看護師は病院などの医療現場で患者さんと接する仕事なので、プライベートで出かけるときのような、派手なメイクはできません。ナチュラルメイクを基本に、患者さんに不快感を与えないよう、配慮する必要があります。では、実際にどんなメイクをしたらいいのでしょうか?ナチュラルメイクのやり方と、きれいに見せるポイントについてご紹介します。
看護師のお化粧の基本は「ナチュラルメイク」
ナチュラルメイクに必要な化粧品の選び方
看護師さんがナチュラルメイクに使う化粧品は、そう多くはありません。肌を美しく見せる「ファンデーション」や、自然な色の「リップ」、健康的に見える「チーク」、表情を明るくする「アイシャドウ」や「アイブロウ」があれば十分です。それぞれ、どんなタイプの化粧品を選んだらよいかを解説します。
ファンデーション
ファンデーションは、手軽に使えるパウダータイプを使っている看護師さんが、多いようです。下地クリームを塗った後、パウダーファンデーションを軽くはたくだけなので、メイクの時間を短縮できるからです。手間をかける余裕があるときは、リキッドやクリームのファンデーションを使うのもいいでしょう。
「勤務中は忙しくてお化粧直しができない」という人には、汗や湿気に強いウォータープルーフタイプのファンデーションがおすすめです。
リップ
口紅は派手な色や不健康そうに見える色を避け、自分の肌に馴染む色を選びましょう。コーラルピンクやベージュなどが一般的です。リップグロスで自然なツヤを出すと、好感度が上がります。
口紅で気を付けたいのは、無香料のタイプを選ぶこと。香料の匂いは患者さんにとって不快なので。必ず匂いのないものを選びましょう。
チーク
看護師さんの仕事は日々忙しいので、中には「ファンデーションと口紅をつけておけば、チークまでは必要ない」と考える人もいますが、そうではありません。チークは健康的な顔色や表情に見せるために欠かせないアイテムなので、忘れずにつけることが大切です。
色はピンクやオレンジが一般的です。あまり濃く入れ過ぎないように気を付けながら、ほんのりと明るさを出します。
アイメイク
アイメイクは、凝り始めるとアイラインやマスカラなどいろいろなものを使いたくなりますが、医療機関の中ではあくまでシンプルなメイクを心がけましょう。アイメイクに使う化粧品は、アイシャドウが基本です。淡いピンクやベージュ系などの色を選び、清潔感を感じさせる明るい雰囲気の目元に仕上げます。アイラインを使いたい場合は、派手になり過ぎないよう、目立たない程度に入れましょう。業務中に化粧崩れが起きないよう、アイシャドウはクリームやリキッドタイプの落ちにくい種類を選ぶことも大切です。
眉を描くアイブロウは、あまり黒過ぎず、ナチュラルブラウンぐらいの色が好印象を与えます。化粧直しがしづらい職場では、ウォータープルーフのアイブロウを使う方が良いでしょう。
ナチュラルメイクの手順
① 下地クリームをつける
下地なしでもファンデーションを塗ることはできますが、美しい肌を目指すなら、下地クリームをつけるのがベストです。基礎化粧品で素肌を整えた後、メイク用の下地クリームをつけましょう。そうすることで、ファンデーションが肌に密着し、崩れにくくなります。
「出勤前は忙しいので、下地を塗っている暇がない」という人には、下地とファンデーションの機能を兼ね備えたクリームがおすすめです。
② ファンデーションを塗る
下地クリームをつけ終わったら、その上にファンデーションを塗ります。ファンデーションは薄塗りを意識して、特に目や口の周りはさらに薄めにしましょう。
③ リップで唇の血色を整える
口紅を塗り、リップグロスでパール感を出すと、他のパーツが控え目のメイクでも満足度の高い仕上がりになります。
④ アイブロウで眉を描く
眉を描くときは、アイブロウで毛の流れを整える程度に描きます。細眉にすると老けて見えるので、やや太めくらいがベスト。少し短めの眉をややストレートに描くと、元気な印象を与えます。
⑤ アイメイクを行う
アイシャドウを入れ、自然で明るい雰囲気の目元に仕上げます。目元がはっきりしていない人は、アイラインでまつ毛の隙間を埋めるように細めのラインを入れると、くっきりした目元になります。
⑥ チークで頬にシェーディングを入れる
頬の高いところから耳に向かって、水平にチークを入れると、健康的なイメージになります。
ナチュラルメイクをきれいに見せるポイント
清潔感や親しみやすさが大切
看護師さんがメイクをするときのポイントは、美しく見せることではなく、患者さんに清潔感や親しみやすさ、安心感を与えることです。親しみやすい看護師さんに、患者さんは好感を抱き、ご自身の身体のことや悩みごとなども話してくれるようになります。
看護の仕事に臨むときには、流行を意識したメイクではなく、患者さんの信頼を得るためのメイクに徹する必要があります。
メイクの決め手は肌の美しさ
ナチュラルメイクで最も印象に残るのは、肌の美しさです。肌が健康的で美しいと、それだけで好印象を与えることができます。そのため、メイク以前のスキンケアがとても重要になってきます。
化粧水や乳液などで、日頃からしっかりと肌を整えておきましょう。メイクの前にもスキンケアを行い、化粧水や乳液が肌に馴染んだら下地クリームをつけて、その上から肌の色に合うファンデーションを塗ります。こうすることで、肌の輝きが美しい、生き生きとしたナチュラルメイクが実現します。
夜勤のメイクはどうしたらいい?
看護師さんがメイクをする上で問題になるのが、夜勤のときです。夜勤は長時間にわたるので、メイクをした方がいいかどうか、迷う人も多いかもしれません。患者さんも寝ていますし、仮眠タイムもあるので、「夜勤はすっぴんで過ごしています」という看護師さんも少なくありません。
しかし、まったくのすっぴんは肌が乾燥するため、スキンケアの点からも望ましくありません。できれば保湿効果の高い下地クリームや、薄めのフェイスパウダーだけでもつけましょう。ファンデーションをつけるなら、ミネラル成分で作られたミネラルファンデーションがおすすめです。
まとめ
看護師さんのナチュラルメイクについて解説しましたが、看護師さんの中には「接客業ではないのだから、そこまでメイクのことを気にする必要はない」と思っている人もいるようです。実際、女性職員の多くがノーメイクで働いている医療現場もあります。
しかし、すっぴんで働いていると、患者さんから「口紅ぐらいしたら?顔色が悪く見えるよ」と指摘されてしまう看護師さんもいます。患者さんは、私たちが想像している以上に、看護師さんのことを観察しているんですね。
身だしなみは、一見看護業務とは無縁なようでいて、実は患者さんとの信頼構築に関わる大切な事柄です。仕事をするときに白衣を着るように、メイクも仕事用に着替えて、患者さんとの良好なコミュニケーションを築きましょう!





