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准看護師になるには?今からでも遅くない資格取得のすべて

准看護師 なるには

更新日:2020.08.31

公開日:2018.05.24

現在、看護師の平均年齢は39.3歳であるのに対し、准看護師の平均年齢は49.2歳と約10歳ほど高くなっています。(※1)

「子どもの頃から夢だった看護師の仕事を諦められない」
「子育ても落ち着いたし、以前から興味があった資格にチャレンジしたい」
「社会人として強みになる専門的なスキルが欲しい」
「母子家庭なので、生活のために手に職をつけたい」

など、准看護師を目指す理由はさまざまです。

あなたのまわりでも、実際に30〜40代で准看護師の資格を取り、医療現場で働き始めた方がいるのではないでしょうか?
そしてそんな方を見て、「私もあんな風に活躍したい」と思い始めたりしていませんか?
しかし、「資格を取って働く」ということは、生活や家庭を支えている大人にとっては容易にできるものではありません。

そこでこの記事では、准看護師の仕事に興味を持っている方や、今まさに資格取得のため学校へ通おうか迷っている方が抱えている、

「准看護師になるにはどうすればいい?勉強する期間は?費用は?」
「社会人や主婦を経験してからでも准看護師になれる?」
「准看護師の就職先はあるの?」


といった疑問について詳しく解説します。
(※1)出典:平成30年賃金構造基本統計調査/厚生労働省

准看護師とは

准看護師とは、保健師助産師看護師法第6条「准看護師の定義」において、"都道府県知事の免許を受けて、医師・歯科医師又は看護師の指示を受けて前条に規定することを行うことを業とする者”、と定められています。国家資格である看護師に対し、准看護師は都道府県知事資格であり、資格取得の方法や医療現場における看護業務の内容には大きな違いがあります。

看護師と准看護師の違い

看護師と准看護師の資格には、どちらも同じ「看護師」と名が付きますが、資格の種類や保健師助産師看護師法が定める定義などには大きな違いがあります。

看護師と准看護師の違い

医療現場において、看護師と准看護師は患者さんから見分けるのが難しいくらい同様の働きをしています。実際に准看護師だからといって禁止されている業務などはありません。
しかし前述の通り、看護師は国家資格であるのに対し、准看護師は都道府県知事資格となるため、それぞれが担う看護業務には違いがあります。准看護師の職務は、「医師・歯科医師・看護師の指示のもと、診療補助や療養上の世話をすることであると保健師助産師看護師法により定義されているため、看護師が自発的に判断や指示をして看護を行っていくのに対し、准看護師はあくまでも「指示を受けてから」でないと看護が行えないことになっています。
そのため、資格取得のルートや学ぶべき内容などは、どちらの資格を取得するかによって大きく変わってきます。

准看護師の仕事内容とは

准看護師の仕事内容は、一見すると看護師とほぼ変わりませんが、主体性を持って看護業務を行うのではなく、医師や看護師の指示のもとで行う看護業務や診療補助が中心となります。具体例としては、患者の血圧測定や検温といった体調管理やカルテの記録、食事や排泄の介助や点滴、ナースコールの対応などが挙げられます。また、不安を抱えている患者に寄り添い、症状の確認やコミュニケーションをとることも、准看護師が担う役割のひとつとなっています。

◆看護師と准看護師の違いについてはこちらもチェック

准看護師になるには

准看護師になるには、中学校を卒業した後、資格取得のために必要となる専門教育を受け、卒業または修了後に受験をし、合格をしなければ資格を取得することはできません。しかし、准看護師になるために必要な勉強期間は最短で2年~3年と短く、きちんと専門教育を受けて学べば、資格取得の難易度はさほど高くはありません。
准看護師として働いている人は2016年の時点で34万人以上おり(※2)、そのなかには社会人や主婦として働きながら資格を取得し、活躍している方も含まれています。看護師の養成機関への入学要件が高校卒業であるのに対し、准看護師の入学要件は中学卒業であるため、比較的入学のハードルが低く、人気の資格となっているのです。
(※2)出典: 看護統計資料室・就業状況

准看護師の資格取得について

准看護師資格の取得方法として、こちらでは以下の2種類の方法をご紹介します。

准看護師資格の取得方法

①の中学卒業後に高等学校衛生看護科への入学コースは、准看護師を目指すのに最も最短で資格が取得できるルートとなります。准看護師資格取得とともに高等学校卒業資格も同時に取得することができるため、高校卒業後はすぐに医療機関などで働くことが可能です。

社会人を経験して准看護師を目指す方は②の方法となり、准看護師養成機関によっては社会人受験枠を設けているところもあります。

ちなみに、准看護師の資格を取得するのに通信教育はありません。全日制または定時制のいずれにおいても通学が必須となるので、ご自身が無理なく通える範囲の養成機関を探しておくことをおすすめします。

准看護師養成機関に入学するには?

准看護師養成機関は、誰でも簡単に入れるものなのでしょうか?そんな疑問をお持ちの方に、こちらでは准看護師養成機関に入るために必要となる入学試験の内容や、在学中にかかる費用など、これから准看護師を目指すにあたり確認しておきたい項目をご紹介します。

入学試験
准看護師養成機関は、誰でも申し込めば入れるというものではありません。通常の学校と同じく入学試験があり、筆記と面接の2種類の試験が行われます。

・筆記試験
筆記試験では、中学校卒業レベルの学力が問われる問題が課されます。国語・数学・理科・社会・英語・一般常識・小論文の中から2〜3科目出題されるのが一般的ですが、それぞれの養成機関によって出題科目が変わりますので、志望する機関の受験要項を事前によく確認しておく必要があります。

チェックポイント

・面接試験
面接試験では、

・准看護師を志望した理由は?
・なぜこの養成機関を志望したのか?
・自身の性格について
・どのような准看護師になりたいか


といった質問をされる場合が多いです。
基本的には、通常の就職面接などで聞かれる内容と大差はないと考えていて大丈夫です。志望動機や将来の展望、自身の人間性についてを事前に書き出しておき、面接時にきちんと回答ができる準備をしておけば良いでしょう。
もし、人前で話すことが苦手、面接経験が乏しくて不安、どんな回答をすべきか分からないという方は、こちらも予備校でサポートしてくれる場合があります。

チェックポイント

在学中にかかる費用と、その負担を軽くできる制度

・学費
機関や地域によって差はありますが、准看護師養成機関の学費は2年間で100〜200万円程度を見込んでおく必要があります。また、授業や教科書の補助教材となる参考書の代金や通学の交通費などは別途かかるうえ、1人暮らしの方でしたら生活費もあらかじめ確保しておくのが良策です。
それでも、看護師養成機関(専門学校の場合)の学費が300万円前後であることを考慮すれば、資格は取りたいけれどお金はあまりかけられないという方にとって、准看護師は比較的チャレンジしやすいといえます。


・奨学金・給付金

在学中にかかる費用を全額自分で捻出するのは難しいという方は、奨学金や給付金を利用することもできます。
奨学金には、自治体や病院が運営するものなどがあり、条件や返済義務、利子の有無などはそれぞれ違いがあります。
具体例としては…

・各都道府県や自治体が運営しており、卒業後に指定された病院で一定期間勤務したら返済が免除されるもの
・病院が運営しており、付属している養成機関で資格を取得、卒業後にその病院で一定機関勤務することを条件に貸しつけられるもの
・日本学生支援機構が専修学校(専門課程)を対象として貸しつけを行い、卒業後に返済義務があるもの

などがあります。
貸与を受ける奨学金の条件に無理はないかということ以外にも、入学を希望する養成機関ではどの奨学金が利用可能か数種類の奨学金を併用することは可能かといったこともよく調べておきましょう。

社会人や主婦が准看護師になるには

社会人や主婦から准看護師に

社会人や主婦が准看護師を目指すなら、最も早く資格を取得する方法が准看護師養成機関へ入学することです。全日制の場合は2年、定時制の場合は3年で准看護師試験の受験資格が得られます。

しかし当然ながら、「働きながら学校に通う」「子育てをしながら学校に通う」といった学業と何かを両立するにはそれなりに負担が強いられます。そのため、入学を検討している場合、入学後に待ち受ける困難や気をつけるべきことを把握しておくことが大事です。

在学しながら働くことは可能?
多くの方が気になる学業と仕事の両立についてですが、結論から先に言いますと、シフトに柔軟に対応してくれるアルバイト先での就業なら可能です。

というのも、准看護師養成機関の授業は、全日制の場合だと週3日で8:30〜17:00、定時制の場合だと週5日で13:00〜17:00というスケジュールで行われることが多いため、空いた曜日や時間帯にアルバイトをすることは可能といえます。

しかし、だからといって在学中にずっと同じペースでアルバイトができるかというと、そういうわけにもいきません。なぜなら、1年次の終わり頃から実習が始まりますので、実習期間は勤務できなくなる日も多くなるからです。そのため、在学中に働くことを検討している方は、まずはじめにアルバイト先の理解を得ておくことが必要です。
土日など実習がない曜日ならアルバイトができると考えるかもしれませんが、課題や勉強などが授業以上にハードになるため、実習期間中の空き時間は十分な予習・復習や体力の回復に充てる方が賢明といえます。

それでも働くことを選択するのなら、上記で挙げた注意点をよく理解してから働くことをおすすめします。


学業と子育ての両立は可能?
子育てをしながら家庭を守る主婦にとって、学校に通って准看護師の資格を取得することはややハードルが高く感じることでしょう。しかし、資格取得と子育ての両立は、当人が十分に学ぶ時間を確保できる環境がきちんと整えることができ、かつ入学試験の面接でもきちんと十分に環境整備の内容を伝えることができれば可能です。
入学試験の面接では、お子さんがいらっしゃる方に対し、育児と学業をどのように両立していくかについての確認が行われます。

「通学しているあいだ子どもの預け先はあるのか」
「子どもが病気のときはどうするのか」
「預け先で急病・ケガが発生したときはどうするのか」


といった質問をされる可能性が高いので、看病やお迎えなどは親族・夫・自治体の支援制度に頼る、自宅での勉強に際して夫にも家事育児を協力してもらうなど、身の回りのフォロー体制を整えておく必要があります。

養成機関や指導担当者によって差はありますが、授業を1度休むだけでも付いていけなくなる、実習は遅刻・早退でも欠席扱い、1日でも休めば単位を落としてしまう、などのかなり厳しい基準を設けているところもあります。要件を満たすことができなければ再実習、最悪の場合は留年となってしまうことも...。

学業と家庭の両立は決して簡単なことではありませんが、在学中は「資格のために勉強をしている立場」であり、遅刻・早退・欠席などは容易に許されないことを念頭に入れておきましょう。

チェックポイント

准看護師が就職できるところ

資格の種類や役割に差はありますが、准看護師も看護師と同じく病院やクリニック、老人福祉施設などで働くことができます。また、病棟なら夜勤に入ることも可能です。
しかし、レベルの高いケアを目指すため看護師のスキルを重要視する病院では、知識量で引けを取ってしまう准看護師は募集していない場合があります。

また、国公立病院や大病院などでも「看護配置基準」を満たして診療報酬を得るために、基準上の人員に含めないとされる准看護師の採用を中止しているところが増えていますので、求人数や職場選択の幅という面ではどうしても看護師よりは少なくなります。
ですが、個人経営の病院や小規模の施設では准看護師の求人は比較的多く、そういった職場ではワークライフバランスが取りやすいというメリットがあります。また、クリニックやデイサービス施設などでは、日勤のみの勤務となるところが大半ですので、家族を持ちながら働く方にとっては、仕事と家庭の両立がしやすい環境といえるでしょう。

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まとめ

ここまで准看護師になるために必要な流れについてご紹介してきましたが、主体的に看護業務を行えるようになりたいと考えるなら、准看護師から看護師になることも夢ではありません。
准看護師の資格があれば、正看護師養成課程(2年制・定時制の場合は3年制)へ通い、国家試験に合格することで看護師の資格を取得することができるため、更なるステップアップが可能といえます。(※中学校卒業の場合は准看護師としての実務経験3年以上要、通信教育で正看護師養成講座を受ける場合は実務経験7年以上要)

というのも、近年の動向として厚生労働省と日本看護協会では、看護の質の向上を目指すためにも看護の資格を看護師へと一本化する方針を打ち出しています。日本医師会はこれに反対しており、未だ決定は下されていないので、すぐに准看護師が廃止されるというわけではありません。
しかし、すでに准看護師の新規養成をストップした県や平成29年度の入学者募集を停止した准看護師養成機関が出てきており、廃止に向けた動きは徐々に広がっていく可能性があります。

そのため、将来的に看護師へのステップアップを視野に入れている方はもちろんですが、「少しでも早く現場に出て働きたい」と考えている方もこれらの動向を踏まえて、准看護師の資格を取得するならできるだけ早めに行動に移すことをおすすめします。
これから准看護師になろうとする方の中には、自身が目指せるかどうかと不安を抱え、まだ迷っている方も多いかもしれません。しかし、勉強や業務を続けているうちに今以上に看護の魅力に気付けることもあります。 ぜひ、「看護って奥深くて面白い」と感じながら取り組んでほしいと思います。
まずは近くの養成機関について調べ、自分にはどの機関が合っているか検討してみましょう。 「そこに通い、准看護師を目指して勉強する自分」をイメージしてみることから、資格取得への1歩は始まります!

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