仕事・スキル

心臓リハビリテーション指導士(看護師の資格)

心臓リハビリテーション指導士

更新日:2020.08.21

公開日:2020.08.19

1.心臓リハビリテーション指導士の資格とは

心臓リハビリテーション指導士とは心不全や心筋梗塞などの心臓循環器疾患を患っている方や心臓・血管の手術後の方に精神的な心のケアや治療を行い、リハビリテーションの手助けをする医療従事者のことをいいます。

この資格は日本心臓リハビリテーション学会によって2000年に発足されました。
心臓リハビリテーションは以前まで急性心筋梗塞後の離床等が目的でしたが、近年心臓手術などの医療技術の進歩により入院期間が短縮されてきているため、現在は再発予防を目的とした心臓リハビリテーションが行われています。

2.心臓リハビリテーション指導士はどんな仕事?

心臓リハビリテーション指導士は患者の入院から退院までをリハビリテーションを通して総合的にサポートします。
例としては、心臓手術直後の患者の歩行トレーニング、食事をとるうえでの栄養素の確認、動脈硬化の予防として禁煙指導、心理カウンセリングなど様々な仕事を担当します。
患者が快適な生活が送れるように運動療法や食事療法を計画し、一人一人に合わせた指導を行うことが重要になってきます。

3.心臓リハビリテーション指導士になるには

【受験資格】
・医師、看護師、理学療法士、臨床検査技師、管理栄養士、薬剤師、臨床工学技士、臨床心理士、健康運動指導士、作業療法士の以上10種の資格のうち、いずれかを取得していること
・受験申込時に継続して直近2年以上日本心臓リハビリテーション学会の会員であること
・心臓リハビリテーション指導の実地経験が1年以上ある、あるいは心臓リハビリテーション研修制度によって受験資格認定証の交付を受けていること
・受験申込年度に開講された講習会を受講していること
・下記の申請書類が全て揃っていること
 〇申込書
 〇所属長からの推薦状
 〇受験資格を証明する免許等のコピー
 〇心臓リハビリテーション研修を受けた方は認定証
 〇10症例報告書
 〇受験票に使用する顔写真2枚
   
【取得までの流れ】
「認定試験申請」
募集人数:900名
出願期間:4月中旬~4月下旬
※申請書類のフォーマットや詳しい説明は日本心臓リハビリテーション学会のHPに記載されていますのでご覧ください。また、提出が遅れた場合はいかなる理由があっても申請は受け付けられないため、ご注意ください。
   ↓
「選考」
申請書類で選考が行われ、書類選考を突破した方に受講料・受験料の振込用紙が事務局から送付されます。
   ↓
「講習会受講」
講習会は第1部と第2部があり、原則どちらも受講必須です。しかし、第1部免除の講習会を以前に受講し、講習会受講証明書を提出している場合は第1部の受講は免除されます。
日時:7月中旬の2日間
会場:パシフィコ横浜
受講料:第1部 6,000円
    第2部 4,000円
   ↓
「認定試験」
認定試験は講習会終了後実施されます。
受験料:15,000円
   ↓
「合格発表」
試験から約1ヶ月半後、日本心臓リハビリテーション学会のHPにて発表され、合格者には認定証が郵送されます。

【更新について】
5年ごとに更新が必要です。

「更新の条件」
・心臓リハビリテーション指導士更新のための講習会等に参加し、5年間に50単位以上取得していること
・5年間に日本心臓リハビリテーション学会(学術集会)に少なくとも1回参加していること
・5年間の会費を完納していること
・更新料10,000円を支払っていること
・申請書類を事務局に送付していること

4.心臓リハビリテーション指導士をとることは難しい?

認定試験の合格率は医師では約98%、看護師では約41%とばらつきがありますが、全体の平均は約66%となっています。
試験問題はマークシート形式で日本心臓リハビリテーション学会が発行しているテキストを中心に出題されるため、比較的試験対策はしやすいと考えられます。

また、運動中の病態生理・運動処方や食事療法については必ず出題されます。心臓リハビリテーション担当者として最低限知っておかなければならない心疾患の病態・薬物療法などもおさえておく必要があります。

5.心臓リハビリテーション指導士をとる事のメリットデメリット

資格取得によって仕事の視野が広がることがメリットの一つといえます。
心臓リハビリテーション指導士の活躍の場は大病院の循環器科や心臓リハビリテーション科だけではありません。現在では動脈硬化の予防や生活習慣病予防の生活指導を行うメディカルクリニックでも需要が高まっています。また、職場によっては資格手当がつく場合があるため、給与アップも見込めるでしょう。

デメリットはというと認定試験の合格率が低いことが挙げられます。ただし、不合格の場合は翌年の再受験に限り症例報告の提出は必要なく、講習会の受講も必須ではありません。

6.心臓リハビリテーション指導士の現状と今後

現在、高齢化が進み生活習慣病を患っている方も増加している日本において、心臓リハビリテーション指導士は生活指導を行いながら、心疾患の再発予防ができる専門家として注目されています。

今後も心臓リハビリテーション指導士の需要は高まる一方と考えられ、取っておいて損はない資格といえるでしょう。