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血管診療技師(CVT)(看護師の資格)

血管診療技師(CVT)

更新日:2020.08.25

公開日:2020.08.19

1.血管診療技師(CVT)の資格とは

血管診療技師(CVT)とは、動脈硬化やエコノミークラス症候群などの血管疾患の治療に関して豊富な知識と高度な技術を有する医療従事者のことをいいます。
血管診療技師認定機構よりその分野における専門知識を取得していると認定されると資格を得ることができます。

血管診療技師認定機構は「日本血管外科学会」「日本脈管学会」「日本静脈学会」「日本動脈硬化学会」の4学会で構成されており、2017年現在血管診療技士の資格取得者は1,200名を超えています。

2.血管診療技師(CVT)はどんな仕事?

血管診療技師(CVT)は、血管疾患(動脈硬化・下肢静脈瘤・糖尿病壊疽、エコノミークラス症候群など)の診療にたいして血管超音波検査やSSP検査、レントゲン検査など体に痛みを与えない検査である非侵襲検査を行う仕事です。

看護師の仕事は専門的なケアや食事の運搬など色々ありますが、血管診療技士の資格を所有していることで、先述した検査業務に携わることがメインになってくるでしょう。

もちろん、勤務先の病院によって業務の割合はさまざまですが、将来的にステップアップしたいと考えている人にとって価値のある資格・仕事だといえます。

3.血管診療技師(CVT)になるには

【受験資格】
・臨床検査技師・看護師・臨床工学技士・診療放射線技師・理学療法士・准看護師の以上6種のうち、いずれかの資格を取得していること
・臨床検査技師・看護師・臨床工学技士・診療放射線技師・理学療法士の資格取得者は3年以上の実務経験があること(准看護師の場合は5年以上)
・血管疾患を専門とする医師のもとで十分な血管疾患診療の経験があること
・座学および実技、どちらの認定講習会も受講していること

【取得までの流れ】
「講習会の受講」
血管診療技師(CVT)認定試験を受験するためにまず認定講習会の受講が必要となります。
認定講習会は毎年構成学会の総会に合わせて年に3~4回開催されていますが、例外的に別日に開催される場合もあるため、血管診療技師認定機構のホームページを確認する必要があります。

〇受講料:10,000円
〇2018年度認定講習会開催予定
5月(山形県)、6月(神奈川県)、10月(広島県)、2月(福岡県)
   ↓
「認定試験申込」
〇申込受付期間:5月上旬~6月下旬
受験の申込は血管診療技師認定機構のホームページに専用のページが用意されるため、そちらに必要事項を記入して申請します。

ホームページからの申請後、下記の申請書類を作成し、事務局へ送付します。
・申込書
・症例リスト(100例)
・症例のうち5例についてのレポート
・勤務証明書
・志望動機
・ホームページから申し込んだ際の返信メールのコピー
・認定講習会の受講証のコピー
・症例証明のコピー(100例分)
・症例証明コピー返却用のレターパックプラス(価格は510円)
   ↓
「認定試験」
〇受験料:10,000円
〇試験日時:9月下旬(9月上旬に受験票郵送)
〇試験会場:東京ビッグサイト
   ↓
「合格発表」
合格者の受験番号が血管診療技師認定機構のホームページに掲載されます。
【登録料】
10,000円
認定試験の合格者は登録手続きを行うと、完了次第認定証が送付されます。

【更新について】
〇更新料:5,000円(5年ごと更新)

「更新の条件」
・臨床検査技師・看護師・臨床工学技士・診療放射線技師・准看護師・理学療法士の以上6種のうち、いずれかの資格を取得していること
・病院、診療所等において脈管専門医の指示のもと血管診療に従事していること(必須ではない)
・5年間に構成4学会総会に参加し、更新用講習会を受講するなどして、50単位以上を取得していること
・5年間に関連4学会総会のうち、いずれかの学会総会に出席していること
以上の条件を満たす方は更新申請書や業績単位表等の書類を事務局に提出することで、更新申請ができます。

4.血管診療技師(CVT)をとることは難しい?

現在、認定試験の臨床検査技師の合格率は70%以上を推移しており、他の資格に比べて合格率は高い資格だといえます。
しかし、受講申し込みの時点で血管診療に関する実務経験や知識が必要になるため、受験資格を得るまでに「難しい」と感じる人もいるようです。

ただ、試験内容は血管疾患の病態全般に関する基礎知識と専門知識を問う問題が多肢選択式で出題されるので、血管診療技師認定機構のホームページなどから事前にしっかり情報収集をしておけばそこまで難易度は高くありません。

5.血管診療技師(CVT)をとることのメリットデメリット

数々の血管診療の経験を積んでから認定試験を受けなければならず、受験資格を得るまで時間がかかる点についてはデメリットと捉える人もいるでしょう。
しかし、専門知識が必要な血管診療技士は各施設で高い需要があります。

また、資格に対して特別手当がつく職場も少なくありません。待遇の面でもかなり優遇される傾向にあるようです。
そのため、取得に多少の時間や労力は割かなければいけないけれど取得することで得られるメリットは大きい資格だといえます。

6.血管診療技師(CVT)の現状と今後

先述したように、血管診療技師(CVT)の総数は2017年の時点で1,200名を超え、都道府県に1名以上の血管診療技師(CVT)が在住している状況にまで増加しました。
とはいっても、病院数や看護師の数に対して血管診療技士の資格取得者はまだまだ少数です。

その一方で血管疾患は高齢化や生活習慣病などの増加とともに増える一方にあり、脈管専門医も増えてきているなかで、血管診療のスペシャリストである血管診療技師(CVT)の需要は高まってきています。

血管診療技師(CVT)の資格がある事で、転職で優遇される事もあるため看護師にとってプラスになり、キャリアアップに繋がる資格だといえるでしょう。