結婚しても看護師の仕事を続けているという方は多くいます。
けれど、出産となると話は変わってくるのではないでしょうか。
産休・育休を取得、復帰後しばらくは時短勤務になったとしても、再び夜勤をこなす自信がない、もしくは子育て中心の働き方をしたいと考え、退職された方もいることでしょう。
小さな子どものいる看護師が復職するなら、どんな職場がいいの・・・?
今回は、パートのママ看護師が多く活躍するクリニックを中心に考えていきたいと思います。
クリニックには子育てしやすい条件がそろっている
全国には10万を超えるクリニック(診療所)があり、病院よりも圧倒的に多くなっています。近所に大きな病院はなくても、クリニックならあるという地域は少なくありません。パートの看護師求人もクリニックのほうが多く、子育て中の方や、ブランクがあり病院でフルタイムとして働くのに不安を感じるという方にとっても、再スタートしやすい職場といえます。求人数のボリュームが大きいという理由からだけではなく、クリニックにママ看護師が多いのは、子育てしやすい条件がそろっているからです。<クリニックが子育てと両立しやすい理由>① 夜勤がない
② 日曜・祝日が休み
③ 残業が少なめ
④ 週1日だけなど働き方に融通がきく
旦那さんが子育てに協力的、両親と同居しているなど、家族の協力が得られたとしても、子どもとの生活リズムは合わせたいところ。そのためには上記は重要なポイントです。 参考:厚生労働省「医療施設動態調査」 子育てしやすいクリニックを選ぶ3つのポイント
クリニック勤務が子育てと両立しやすいことが分かりました。では、クリニックを選ぶ際に気を付けるべき点を確認しておきましょう。①急な休みにも対応してもらえる
子どもを保育園に預けて働く場合、小さいうちは体調を崩しやすいので、頻繁に仕事を休むことになるかもしれません。元気があっても熱があれば保育園を休ませなければなりませんし、仕事中にお迎え要請の電話がかかってくることもあります。少ない人数でまわすクリニックでは、急な休みや遅刻・早退にほかのスタッフが交代してくれるのかを、面接時に確認しておきましょう。明確な答えがもらえなかったり、休むことを渋ったりするようであれば、小さな子どものいる看護師にとっては働きにくいクリニックである可能性があります。②通勤に時間がかからない
勤務先は自宅近くがベスト。近所とまではいかなくても、通勤時間は30分以内にとどめたいところです。通勤時間が長いと疲れるばかりか、家事・育児にあてる時間が削られてしまいます。位置関係は自宅→保育園→クリニックというのが、順路として子どもの送り迎えのしやすさはもちろん、仕事のオンオフもしやすいでしょう。③中抜けの有無
午前と午後の診察の空き時間がすべて休憩時間(中抜け)になるのか、通し勤務になるのかで終業時間が変わってきます。子どものお迎えも自分が担当であれば、中抜けのあるクリニックだと午前診のみシフトに入るケースがほとんど。時給を稼ぐことを考えると、通し勤務で働いて終了時間を早めたいところです。★中抜けに関するコラムはこちら クリニックは本当に働きやすいの?ママ看護師の声
クリニック勤務のママ看護師に、クリニックで働いてよかったと思うことを聞きました。
私がいるクリニックは、小学校低学年から中学生のお子さんがいるママさんナースが多く、急に休むことになっても『私もそうだったから』と嫌な顔せずに交代してくれます。
院長の人柄もあると思うのですが、クリニックの雰囲気は大切ですね。
3人の子ども(7歳、4歳、2歳)がいて、フルタイムで働くのは難しいのですが、主人が休みの土曜日だけ近所の内科クリニックで働いています。
土曜日を休みたいパートさんが多いので、週一日だけの勤務でも喜ばれています。
家計の足しにもなっているので助かります。
看護師の仕事は大切ですが、やっぱり子どものことが最優先。
夜勤のない働き方ができているので、体力的にも精神的にも余裕を持って子育てに向き合えていると思います。
自宅から徒歩3分のクリニックなので、休憩時間は家に戻ります。
お昼代が節約できるのと、誰にも邪魔されずに家事ができるので気分的にラクです。
保育園のお迎えは夫の担当ですが、残業がほぼないので帰宅も遅くならずに済みます。
やはり、自分の都合や優先順位に合わせた働き方をするため、クリニックを選んだという意見が多く寄せられました。
クリニック以外にもある子育てと両立できる看護師の仕事
クリニックだけが子育てしやすい職場というわけではありません。ほかにも、ママ看護師にとって働きやすい職場があります。訪問看護ステーション
日勤のみで土日祝が休みというところや、高時給のところが多いのが魅力。1人で利用者宅を訪問することになるので、主体的に働きたいと考える人向きです。オンコールの有無も確認しておきましょう。介護施設(有料老人ホーム、特別養護老人ホーム、介護老人保健施設など)
パートであれば日勤のみの働き方ができます。バイタルチェックや服薬の管理といった「健康管理」が主な仕事内容で、医療行為は多くありません。そのため、看護師のスキルを磨くことは難しくなります。 まとめ
◇クリニックはママ看護師のライフスタイルに合わせた働き方ができる
◇クリニックを選ぶ際は、子育てしやすいポイントを満たしているかチェックする
◇訪問看護や介護施設も子育てと両立しやすい
「子育てが落ち着いたら病院に復帰したい」という人は、知識と手技の衰えやブランクが復帰の障害になることもあるので、あまりに看護業務から遠ざかるのは避けたいところ。クリニックであれば、患者対応や注射・採血といった一定のスキルを保つことができます。子どもが小さいうちは、子育てのしやすさが仕事を選ぶ条件になるのは当然です。けれど、 “子育て後の自分“もイメージして転職先を選ぶことを、少し意識してみてくださいね。自分に最適なクリニックを見つけたい方は、看護師ワーカーの専任アドバイザーにご相談ください。アドバイザーに相談する関連記事