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クリニックの面接は病院より厳しい?!~特有の質問とその回答例~

クリニックの面接は病院より厳しい?!~特有の質問とその回答例~

更新日:2022.04.06

公開日:2019.05.31

新卒の就活の時は、面接までに学校の先生にロープレをしてもらったり、ポイントを教わったりして、そつなくこなせたという人も多いかもしれません。
けれど、転職の面接となるとそうはいきませんよね。
新卒で大学病院など規模の大きい病院に就職後、クリニックに転職というケースは多いもの。今回は、クリニックの面接で看護師さんが質問されることについて調べました。

クリニックの面接で質問されること、その答え方は?

クリニックの採用面接でよくある質問と、好印象につながる答え方をご紹介します。

①クリニックの志望動機

クリニックは、複数の診療科目がある病院と違い、内科や眼科、美容外科などそれぞれ専門分野に特化しています。
特化しているからこそ、同じ診療科の経験があれば、「経験があり活かせると思った」「〇〇の専門知識をもっと高めたかった」という表現ができます。
また、これまでの看護師経験をふまえたうえで、「未経験の分野に挑戦したかった」というのも志望動機にできます。
いずれにしても、仕事に対する意欲が感じられることがポイントです。

<質問例>
「当院を志望される理由を教えてください」

<回答例>
「急性期病棟を経験して、どんな状況でも冷静に対応できるようになりました。この経験が、貴院の患者様への看護にも活かせると思いました」 

「新卒で大学病院に3年勤務し、看護師としての基礎を身に付けました。以前から興味のあった、透析看護に挑戦したいと思い志望いたしました」



☆志望動機の例文については詳しくはこちらもご覧ください。
「経験が浅い(3年未満)」をテーマにした志望動機例文

②前職の退職理由

少人数のスタッフで成り立っているのが、クリニックの特徴。すぐに辞められると診療に影響を及ぼす可能性もあるため、長く働いてくれそうな人かどうかの見極めは、病院よりもシビアです。

環境が合わなかった・なじめなかったといった退職理由では、「長続きしないだろう」と思われ、不採用にされる恐れもあります。
特に経験が浅い方の転職は、すぐに辞めるのではないかと思われるリスクがあります。そのため、次は長く働きたいという意思を含めたものにするのがおすすめ。

<質問例>
「病院を1年足らずで退職されたのはなぜですか?」

<回答例>
「結婚を控えているため、これからも夜勤を続けるのは難しいと思い退職しました。家庭を大切にしながら、今後も看護師として働き続けたいと考えています」


また、少人数ゆえに、既存のスタッフとうまくやっていけそうかどうかも、クリニックにとっては重要なポイント。
人間関係が原因の退職理由は、マイナスになることが考えられるので避けたほうが無難です。
看護師を続けていくため、成長するために退職する必要があった、という理由に近づけたほうがよいでしょう。

<質問例>
「前職はどういった理由で退職されたのですか?」

<回答例>
「内科病棟の経験から、もっと呼吸器の疾患について学べる環境で働きたいと思い、退職を決意しました」

③これまで経験した業務

クリニックはいわば少数精鋭のため、即戦力を求めます。
これまでどんな業務に携わってきたか、どんなことができるかを説明し、クリニックに貢献できることをアピールします。

<質問例>
「今までにどんな業務を経験されましたか?」

<回答例>
「現在、外科病棟に勤務しており、思うように体を動かせない患者様の介助をしています。貴院にリハビリに来られる患者様の介助にも、活かすことができると思います」

「小児科外来で1年以上の経験があるので、診察の補助にもすぐに対応できます」


また、内視鏡を扱ったことがある、手術室の経験があるなど、専門性の高い業務の経験は強みになるので、アピールしましょう。

<質問例>
「手術室の経験があるとのことですが、具体的にどんな業務をされましたか?」

<回答例>
「手術室で外回りを担当しました。手術室の準備、患者様へのお声掛けや誘導、手術中のモニターチェック、手術の記録などです。器械出しは未経験ですが、手術室独特の雰囲気や緊張感には慣れています」

④クリニック特有の質問

スタッフの年齢層が高い所と低い所、常に忙しい所とそうでない所など、クリニックによって労働環境は異なります。そのため、志望先のクリニック特有の質問もあります。

<質問例>
「40代・50代のスタッフが多くなりますが、うまくやっていけますか?」

<回答例>
「前職の病院で、年の離れた先輩にも仲良くしていただいたので、問題ないと思います」



また、小さなお子さんのいる看護師が多いクリニックであれば、以下のような質問をされる可能性もあります。

<質問例>
「お子さんの体調不良で急に休む人がいた場合、代わりに出勤できますか?」

<回答例>
「将来私に子どもが産まれたらお互い様だと思うので、できるかぎり対応させていただきたいと思います」



こういったタイプの質問には、可能な範囲で対応したいという意思を伝えましょう。

⑤逆質問
面接の最後に、「聞きたいことはありますか?」と質問されます。いわゆる逆質問です。
病院面接であれば、待遇面のことを聞くのはあまり印象がよくないとされています。
しかし、クリニックの場合、個人経営で細かい就業規則がないこともあります。
採用後にトラブルにならないためにも、気になることは確認しておきましょう。

<質問例>
「最後に何か聞いておきたいことはありますか?」

<回答例>
「できるだけ長く働きたいと考えているのですが、昇給制度はありますか」
「研修期間はどれくらいありますか」

まとめ

◇志望動機は仕事への意欲が感じられるようにする
◇退職理由はできるだけ前向きな理由にする
◇これまでの経験ではしっかり自己アピールする
◇クリニック特有の質問では無理に合わせようとしない
◇気になることは逆質問の際に確認してOK


クリニックの面接担当者は多くの場合、院長です。
重要なのは「この人と一緒に働きたい」「きちんと仕事をしてくれそう」と、思ってもらえること。
そのためには、清潔感のある服装で、はきはきとした態度を心がけ面接に臨みましょう。

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