クリニックと病院の一番の違いはベッド数です。
これは医療法で明確に定められており、それによりクリニックと呼ぶのか、病院と呼ぶのかが決まります。
その他にも、病院、クリニックともに特徴がありますので、ここでは病院とクリニックの違いをお話しします。
病院とクリニックの大きな違い
まずクリニックとは、診療所という医療機関のことをいいます。
病院との一番大きな違いはベッド数です。
基本的にクリニックには患者を入院させるためのベッドは置いておらず、置いてあっても19床以下と、医療法第1条の5に明記されています。
また患者を入院させるためのベッドが置いてある病院を有床診療所、ベッドを置いていない病院を無床診療所と区分されており、診療所は、病院や病院分院、産院、その他病院との紛らわしい名前をつけてはいけないということが医療法で定められています。
クリニックのメリットとデメリット
クリニックは一般的に夜勤がないので、日勤の時間帯で働きたい人におすすめです。
また場所にはよりますが、残業が少ないところや特別な手技の必要がない、また仕事は診療介助が主なため、精神的に楽なこともメリットです。
一般的にクリニックは病院よりもゆったり働けると考える看護師さんが多いでしょう。
反対にデメリットは、看護師としてのスキルアップには向かない点、また小さいところだと院長やコメディカルスタッフとの人間関係がうまくいかなかった場合、業務に支障をきたしやすい点などがあげられます。
病院とクリニックの大きな違いは、上記にあげたように病床数の違いが一番ですが、そのほかにもCTやMRIなど最新医療機器や電子カルテなどの普及率や、看護師さんの待遇にも差があります。
病院とクリニックの就業率
看護師さんのクリニックと病院の就業率を比較すると、厚生労働省により22年の調べでは、正看護師の就業数(実人員)95万2723人のうち、病院で就業している看護師の数は70万6279人。
クリニックで就業している看護師の数が11万8546人と、就業看護師の74.1パーセントが病院で、12.4パーセントがクリニックで勤務しています。
准看護師の場合は、病院勤務が46.3パーセント、クリニック勤務が32.8パーセントと、看護師と比べクリニック勤務の割合が高くなっています。
これは規模の小さいクリニックでは、病院に比べて准看護師を雇用している割合が高くなっている傾向があるためです。
理由としては重篤な患者が少ないなど、患者の違いや、准看護師の方が正看護師よりも安く雇用できるという点にあります。
病院、クリニック共にそれぞれメリット、デメリットがあるため、クリニック勤務を希望する場合は、楽そうだからというイメージは持ちすぎず、どうしてクリニックで働きたいのかを明確にすることで就業後のミスマッチが起こりにくくなります。
お悩みの際は看護師ワーカーまでお気軽にご相談ください。