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看護師のダブルワークにまつわる噂を検証!正社員でも副業できる?

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■OK or 禁止?ばれる or ばれない?看護師のダブルワーク

「一生仕事に困らない」と言われる看護師のお仕事ですが、看護師さんには「稼げるアルバイト」も豊富にあります。
長期・短期・単発・日勤のみ・夜勤のみなど働く時間の融通が利きやすい上に他職種より時給も高いので、収入を増やすためダブルワークを考えている方もおられるのではないでしょうか。
もしくはナース仲間から「あのアルバイトは良かった」という話を聞いて、「私もやってみようかな」と興味を持っている方もいらっしゃると思います。

でも、ちょっと待ってください!
あなたは今、正社員として病院に勤務していますか?
そうだとしたら、勤務先の病院は副業OKですか?

「えっ、正社員だけど気にしたことない」「周りの看護師も普通にアルバイトしてるし...」と思った方は要注意。
実は、ダブルワーク可能かどうかは法律や病院の規則で決められているので、よく確認せずにアルバイトをしてしまうとあとで取り返しのつかない事態になる恐れがあります。
「でもばれずにやれば問題ないでしょ」と思った方もちょっと待ってください!看護師がばれないようにアルバイトをするのは、実際はかなりのハイリスクなのです。

この記事では、副業ができる看護師とできない看護師の違い、アルバイトは本当に病院にばれないのか、副業を始めた時の税金についてなど、ダブルワークを考えている看護師さんが知っておくべき情報を全て網羅しました。
「正社員だけどアルバイトをして稼ぎたい」と考えている看護師さんは必見です!
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■正社員看護師のダブルワークは認められている?

副業は絶対ダメ!公務員看護師


国公立病院勤務の場合は看護師も公務員となり、法律で副業を禁止されています。(※国家公務員法第103条、地方公務員法第38条)
法的に公務員は「中立的な立場」とされていますので、「営利目的の活動は行ってはならない」「報酬を得て他の事業に携わってはいけない」と決められており、副業をすると「法律違反」として懲戒処分の対象となってしまいます。処分の程度は病院によりますが、警告(厳重注意)から減給、出勤停止、最悪の場合は解雇になることも...。
「収入を増やしたい」と思っている公務員看護師の方にとっては不満もあるかもしれませんが、一生ものの仕事を失うリスクを取ってまでアルバイトをするより今の職場で昇給を目指す方法を考える方が賢明です。

民間病院勤務なら副業はOK?


では、民間病院勤務の看護師なら正社員でもダブルワークは可能なのでしょうか?
結論から言うと、「就業規則」次第です。
副業に関する規定があるかどうか就業規則を改めて確認するか、入職時に受け取っている雇用契約書の内容を見直して判断しましょう。
もしも就業規則で禁止されているにも関わらず副業を行うと、公務員看護師同様に「規則違反」となり厳重注意〜解雇処分の可能性があります。


そもそも、なぜダブルワークは禁止されているのか


看護職以外の職種であっても、世間では副業を禁止している企業が大半です。しかし、法的には「就業時間以外の時間は社員のプライベートな時間であり、その使い方について会社が干渉する権利はない」とされており、民間企業が社員の副業を禁止するのは実は法律違反。それにも関わらず、副業が禁止されているのはなぜでしょうか?
その理由は企業側の“リスクヘッジ”です。

企業が副業を禁止する理由①


本業の業務に支障が出る
副業をすることで長時間勤務となり、その疲労や睡眠不足から遅刻・欠勤が増えたり、集中力を欠いて業務中にミスを起こすことを防ぐために多くの企業は副業を禁止しています。
特に看護職は人の命に関わる仕事でありミスは絶対に許されないので、厳しく禁じている病院が多いといえます。

企業が副業を禁止する理由②


本業の評判を落とすようなことが起きる
社員が本業で勤務している会社の名前を使って副業を行い、万が一トラブルを起こしてしまった場合や、副業の内容が法律に抵触していた・反社会勢力と関係があった場合などに、勤務先の信用・信頼・品位などを落としてしまう危険をあらかじめ回避したいというのも企業側が「副業禁止」とする理由です。

企業が副業を禁止する理由③


本業の社内情報を競合他社へ漏らす
本業で培ったスキルを使って副業を行うことで他社に顧客情報の漏洩や技術・ノウハウの流出が起こると、本業で勤務している企業が不利益を被ることになります。
雇用される労働者は「競業避止業務」を負うものとされていますので、同業他社では就業しないよう「副業は届出後、許可がおりたら可能」としている企業も。許可なく副業OKとしている企業であっても、後に情報漏洩の疑いを問われて訴訟まで発展するリスクもありますので、同業種での副業は避けておいた方が無難でしょう。

■ダブルワークはばれずにやれば大丈夫って本当?

「本業に支障や不利益が出ない範囲なら、ばれないようにやればいいのでは?」と思われたかもしれません。しかし、「ばれずにやる」ということは「禁止事項に違反する」ということになります。
公務員看護師の場合、もしばれてしまうと減給や出勤停止、解雇といった処分のみでは済まず、公的機関から連日の聞き取り調査を受けなければならなかったり、新聞・ニュースなどで報道されてしまうことも。そうなると噂が広がってしまい、「法律違反をした者」として病院内にいづらくなるどころか同じ県内での再就職すら難しくなってしまう可能性だってあります。
「そんな大げさな...」と思うかもしれませんが、実際に副業をしたことで処分を受けた看護師の事例を紹介しましょう。


看護師の副業がばれた事例


事例1


大阪府立精神医療センター勤務の男性看護師がタレント活動を行い処分
2010年、府立精神医療センター勤務の男性看護師がタレントスクールに通い、CM、教材ビデオ、情報番組に出演するなどの芸能活動を行い、戒告処分となりました。
同僚が出演番組を観たことで発覚し、男性看護師は「交通費と昼食代程度の報酬だったのでアルバイトに当たらないと思っていた」と述べていますが、公務員は額に関わらず「報酬を得ること(金品授受)」自体が法的に禁じられています。

事例2


兵庫県立病院勤務の女性看護師が飲食店でアルバイトを行い処分
2017年、兵庫県立病院勤務の女性看護師がスナックで接客のアルバイトをしていることが客からの通報で発覚しました。
理由について「友人から人手が足りないと言われ、断り切れなかった」と話しており、病院での勤務態度にも特に問題はなかったそうですが、結果的に戒告処分となりました。

事例3


滋賀県高島市民病院勤務の看護師が福祉施設でアルバイトを行い処分
高島市民病院勤務の看護師が福祉施設で3年間にわたり無許可でアルバイトをしていたとして、停職6カ月の懲戒処分となりました。この事例では、監督責任があったとして上司にあたる部長2名も文書訓告を受けています。
匿名の電話通報で発覚、看護師は「友人に頼まれた」と事実を認めており、その後依願退職しました。


これらの事例の処分の程度は?


事例1・2の「戒告処分」とは「文書あるいは口頭で本人の責任を追求し、戒める」といった内容であり、懲戒処分の一種です。
このように解説すると「出勤停止や減給などの物理的な処罰はない」と軽く思われるかもしれませんが、懲戒処分を受けた事実は記録として残されますので、人事考課や昇給・賞与査定の面で不利になります。

また、同じ副業であっても事例3の看護師は「停職」という比較的厳しい処分が下されています。さらに上司にも「訓告」として「懲戒処分ではないけれど厳重注意よりは重い」対応がなされています。
このことから、懲戒処分の基準は自治体によってさまざまであることに気付くのではないでしょうか。

「副業ぐらいで職を失うことはない」と軽く考えていると、処分を受けることになってしまい昇給・昇進が望めず生涯賃金が激減した、上司にも迷惑をかけてしまい職場にいづらくなって退職せざるを得なくなった...と結果的に大きく損をすることになります。

さらに、この事例では全て「他者からの通報」という人的要因で副業が勤務先に知られています。たまたま誰かに目撃される、副業先のお客さんが漏らすなど、防ぎようのないきっかけでダブルワークがばれてしまうことは十分ありえますので、「ばれないようにやればいい」は通用しないと考えておいた方が良いでしょう。

◆看護師さんの副業がばれる理由についてはこちらもチェック!


就業規則に副業について書かれていない病院なら処分はない?


では、民間病院勤務で副業に関する規定が就業規則に記載されていないときは「副業可」と考えて良いのかというと...「念のために確認する」のがベターです。
病院によっては就業規則に副業に関する明示がなくても「原則としては禁止だが理由・仕事内容次第で許可をする」という“許可制”を導入していることもあります。「資格取得の費用を貯めたい」「親の介護費用が必要になった」といった理由であれば認められることがありますので、一度勤務先にダブルワークをしたいという相談をしてみることをおすすめします。

たとえ「明確にOKとされてはいないけれど、禁止もされていない」という場合であっても自己判断でダブルワークを始めてしまうと、ばれた時に上司から事情の聞き取りや注意がされるケースもあります。

■ダブルワークをする場合に注意すべきこと

確定申告は忘れずに


もしダブルワークをすることになった場合、副業で得た所得が20万円以上または「給与所得」であれば、所得税の確定申告が必要になります。正社員で働いている方は「年末調整として勤務先が毎年してくれているけれど?」と思われるかもしれませんが、年末調整は1つの勤務先からしか提出できない決まりになっています。なので、副業分はご自身で確定申告をして納税しなければ「脱税」となってしまいます。
ちなみに副業で得た収入が「給与所得」にあたらない、その額も20万円以下という場合は所得税の確定申告は不要となりますが、住民税の申告は必要です。本業以外で収入があった場合は、必ず確定申告を行いましょう。

◆ダブルワークの確定申告についてはこちらもチェック

住民税の徴収方法を確認


もし、明確に副業は禁止されていないけれど事情を知られたくないので極力ダブルワークをしていることを隠したい、勤務先の副業可否をよく確認しないままアルバイトを始めてしまった...という場合は住民税の徴収方法を変更することで、勤務先に副業を知られるリスクを軽減させることができます。
住民税の額は収入額によって決められ、雇用されている人は勤務先から住民税が徴収される「特別徴収」が通常の納付方法となっています。なので、そのままだと本業+副業の合計収入額から算出された住民税の額が本業の勤務先に通知されることになります。そうなると勤務先に「給与は上がっていないのに住民税の額が上がっている→ほかに収入源があるのでは?」と勘ぐられることになりかねません。
そこで、確定申告の際に書類の住民税に関する記載箇所で「普通徴収」を選んで提出しておけば、住民税は自分で納付する方法となり自宅に通知が届くようになります。
しかし、都道府県や自治体によっては普通徴収を認めていない場合がありますので、やはりこれも完全な対策ではないことを覚えておいてください。

ダブルワークは周囲への配慮も必要


ダブルワークを始めたなら、特に隠したい理由がなくても副業をしていることは出来るだけ周りに話さないようにしましょう。許可を取った上でダブルワークをしているとしても、それを知っているのは自分と相談をした上司だけという状況にしておいた方が無難です。
仮に本業でミスをしてしまった場合、ダブルワークを公言していると、周囲から「副業をしているから仕事に身が入っていないのでは?」といった見方をされてしまいます。また、同じ職場に「本当はダブルワークをしたいけれどできない」と思っている看護師さんがいたら、副業をしている人に対して良い気はしません。
ダブルワークが原因で本業がやりづらくなっては本末転倒です。ミスをしないことはもちろんですが、不満や嫉妬を買ってチームワークを乱さないよう心掛けてください。

■おわりに

同じ正社員看護師でも、公立病院に勤務していればダブルワークは「法律違反」、民間病院勤務であれば「就業規則次第」ということがお分かりいただけたと思います。

どんな理由であれダブルワークをするならば、決して本業の仕事や人間関係を疎かにせず、無理のない働き方を選びましょう。
間違っても「副業が原因で本業を退職する羽目になった」という事態にならないようにしてくださいね。
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