クリニック志望の看護師は、志望動機をどのように書けばいいのでしょう。
「どこまで正直に書いていいの?」「どんな書き方をすれば受かる?」
さまざまな疑問があるでしょうが、その答えは「志望動機は正直に!ただ、書き方には気を付けるべし」!
今回は、採用担当者に「この人に面接に来てもらいたい!」と思わせるポイントを、ステップに沿ってご紹介。
また、「どうしても思いつかない!」という方へ。
新卒、転職、ブランクあり…など、あなたの“今”に当てはまる志望動機の例文もご紹介していますのでご安心を!
あなたが履歴書だけで判断されないために、そして入職してから「こんなはずじゃなかった!」と後悔しないためにも、しっかりと志望動機のポイントを抑えて、入職を目指しましょう。
STEP 1)そのクリニックを選んだ理由を、もっと深掘りしてみよう
あなたは、なぜそのクリニックを志望しましたか?
「方針が自分に合っている」「勤務時間が短い」「家から近い」…さまざまな理由がありますよね。
もっと深く、理由を探ってみましょう。
理由を深掘りすることで、あなたの本当の志望動機がわかります。
本当の志望動機がわかると、クリニックへの熱意が高まります。
そこに言葉を肉付けすることで、採用担当者から「面接に来てもらいたい!」と思ってもらえる志望動機が出来上がります。
理由 | もっと深く調べると? |
方針が自分に合っている | ・患者さんとずっと向き合う実感がほしい・家族にもこのクリニックに来院してほしいと思う |
勤務時間が短い | ・集中して、一人一人の患者さんと向き合いたい・空いた時間で、仕事に活かすための資格取得の勉強がしたい |
家から近い | ・近所でも評判のクリニックなので安心感がある・子育てと両立したら長く働きたい |
また、「なぜ、その条件なのか?」を詳しく考えることで、あなたとクリニックの相性もわかります。
理由をつきつめて考えると、「このクリニックが自分にぴったり!」「あっちのクリニックの方が家から遠いけど、方針が合っている」などの答えが出るはず。
クリニックとの相性は面接や職場見学で詳しくわかりますが、事前に相性チェックをすることも大切。
入職してから「転職しない方がよかった!」「こんなに大変だと思ってなかった」といったミスマッチを起こさないためにも、今一度チェックしておきましょう。
STEP 2)志望動機の書き方5つのポイント
クリニックを選んだ理由を深掘りして骨組みができたら、次のステップは言葉による肉付けです。
実際に自分の言葉で志望動機を書いてみましょう。
志望動機の作成で抑えるべきポイントは、以下の6点。
①文字数は200~250文字程度
②クリニックの場合は貴クリニック、病院の場合は貴院と記入
③文章は「ですます調」で記入。「である調」は不可
④嘘は書かない
⑤ネガティブな理由はポジティブな理由に書き換える
⑥過去・現在・未来を意識して書く
④、⑤、⑥は特に重要なため、詳しく説明します。
④は、嘘をついて入職すると、後々のトラブルの原因となります。
できないことをできると言ったり、病気を隠したり…。「どうしても受かりたい!」という気持ちは大切ですが、入職した後も嘘をつき続けることは非常に難しいものです。
バレてしまった場合のリスクを考えても、嘘はつかない方がいいでしょう。
⑤では、現状に対する不満ではなく、未来をもっといいものにしたい!という気持ちを前面に出すことが大切です。
書き方ひとつで、相手の印象は変わるもの。
ステップ1で深掘りした理由がネガティブなものだった場合は、前向きな理由に書き換えましょう。
病気や家族の介護などでブランクのあった人は、現在は問題なく働ける、ということを記載しておきましょう。
⑥については、どんな過去を経て、現在どんな思いでこのクリニックを志望し、将来はどんな看護師になりたいのか。
ストーリー性がある志望動機は説得力が格段に上がり、採用担当の心を掴みます!
ぜひ取り入れて、ワンランクアップの志望動機を書きましょう。
どう言葉を肉付けしていいか分からない方に!
次のステップでは、現在の状況別の志望動機例文をいくつかご紹介します。
STEP 3)あなたの“今”に当てはまる志望動機例7選
ここでは「志望動機をどう書けばいいのかわからない!」という方に例文をいくつかご紹介していますが、丸写しでは説得力に欠けてしまいます。
採用担当者への印象が悪くなってしまう恐れがあるので、例文は参考程度にとらえて、なるべく自分の言葉で書きましょう。
・前職での人間関係が悪かった看護師の志望動機
→これまで〇〇病院の整形外科病棟にて、看護師の経験を積んでまいりました。貴クリニックのホームページを拝見し、大変共感いたしました。チームで一丸となり、患者様の不安を軽減させることは私の目指す看護師としての姿です。チーム医療を大切にされている貴クリニックで、一員となって地域医療に貢献したいと思っております。
・家から近いことが魅力的な場合の志望動機
→私は看護学校卒業後、総合病院にて〇年間の臨床経験を積んでまいりました。看護師として患者様と接する中で、もっと患者様と向き合いたいという思いが強くなりました。貴クリニックでは今まで培ってきた経験や知識を活かし、患者様一人一人に向き合いながら、安心して受診していただけるよう、看護師として全力でサポートいたします。
・育児が落ち着いた看護師の志望動機
→私はこれまで〇〇病院の外科病棟にて、看護師としての経験を積んできました。出産を機に退職しましたが、子育てがひと段落しましたので、看護師としての仕事を再開したいと思っております。貴クリニックは地域医療に率先して取り組まれておりますので、私も貴クリニックが目指す地域の要の一員になり、患者様に寄り添った看護師となりたいと強く思っております。
・病気でブランクがある看護師の志望動機
→病気が理由で、一時期は看護師の仕事から離れておりました。通院で看護師さんたちの働く姿を見ては、「私も早く仕事に戻りたい!」と思っていました。自分が病気になったことで、より患者の立場から看護師としての在り方を再確認する良い機会になったと感じております。この経験を貴クリニックで生かし、患者の気持ちを察することができる看護師となれるよう邁進いたします。
・新卒でクリニックへ
→看護学校で勉強や実習を重ねていく中で、〇〇分野について非常に高い関心を持ちました。看護学校の実習先では〇〇分野に詳しく触れる機会はありませんでしたが、〇〇分野において地域でもトップクラスの実績を持つ貴クリニックでは、珍しい症例に触れる機会も多いと伺い、看護師として多くの〇〇分野の専門知識を身につけたく志望しました。患者様とコミュニケーションを密にとり、病症への不安を取り除くことのできる看護師を目指して、少しでも早く貴クリニックの即戦力となれるように努力いたします。
・総合病院からクリニックへ
→これまで総合病院の内科病棟にて勤務してまいりました。患者様が自宅へ帰っていくのを見ていく中で、より患者様に近い場所で看護がしたいと考えるようになりました。貴クリニックは地域に根差したクリニックとして定評があり、地域住民からの信頼も厚いので、地域の医療を支える貴クリニックの一員として携わることができればと思い、今回志望させていただきました。
・訪問看護からクリニックへ
→総合病院の内科病棟を経て、現在は訪問看護で勤務をしております。患者様と接する中で、早期発見の大切さを学びました。貴クリニックは細やかな検診を行っており、異常が見つかった場合は各分野の専門医を受診できる体制が整っていることから、非常に魅力を感じ、今回志望させていただきました。患者様に早期発見、早期治療を開始することで肉体的・精神的な負担が少なく済むことを伝えながら、安心して受診していただくサポートを行いたいと思っております。
志望動機例文を参考に、志望動機が書けましたか?
最後に履歴書や職務経歴書全体に、記入漏れや間違いがないかチェックします。
チェック項目や添え状の書き方などはこちらを参考に、もう一度しっかりと見直しましょう。
看護師さんの履歴書ー完全マニュアルー
まとめ
◇そのクリニックを選んだ理由を深掘りする
◇志望動機では嘘は書かず、正直に
◇ネガティブな理由はポジティブな理由に変える
◇過去→現在→未来を意識して書く
履歴書における志望動機欄は、あなたの熱意を採用担当者に伝えるための欄です。自分の気持ちに正直に、そして将来自分はどんな看護師になりたいのか?を意識して書くことで、採用担当者からの印象もアップ。あなたの魅力が詰まった志望動機を書いて、志望のクリニックへの入職を目指しましょう!