看護知識
公開日:2023.10.17
更新日:2023.10.23
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「冷罨法」と「温罨法」を比較!
冷罨法 | 温罨法 | |
場面 | 急性の炎症抑制 | 慢性の炎症抑制 |
目的 | 身体的苦痛の緩和や心理的安楽 | 身体的苦痛の緩和や心理的安楽 |
効果 | 血管収縮によって血流を減少させたり、 組織細胞の活性を低下させ体温を下降させる ・発熱時の体温下降 ・疼痛の緩和 ・出血予防 ・止血作用 ・炎症反応の抑制 ・掻痒感の軽減など | 温熱刺激により、血管拡張や血流が増加 ・うっ滞の除去 ・血行促進 ・疼痛緩和 ・悪寒時の保温 ・腸蠕動促進 ・精神的興奮の安静 ・安楽など |
使うもの | 湿性冷罨法 ・冷湿布 ・冷ハップ乾性冷罨法 ・氷枕 ・冷却パック ・氷のう ・アイスノンなど | 湿性温罨法 ・ホットパック ・温湿布乾性温罨法 ・湯たんぽ ・カイロ ・電気毛布など |
冷罨法の実施手順
冷罨法実施時の注意点
循環障害がある | 循環血液量の低下がリスクにならないかどうか |
血栓を形成しやすい状態 | 血管が収縮し、血流が抑制されるため、血栓が形成される恐れがある |
寒冷蕁麻疹やレノイー現象がみられる | 寒冷刺激により、症状が現れたり状態が悪化する恐れがある |
開放性損傷がある | 血流が抑制され、代謝が下がるため、創傷治療を遅らせる恐れがある |
冷却する部位に慢性的な炎症が生じている | 寒冷刺激により、症状が現れたり状態が悪化したりする恐れがある |
温罨法の実施手順
温罨法実施時の注意点
出血傾向がある | 血管拡張、血流増加により、出血を助長する恐れがある |
血栓がある | 血栓がある場合に温罨法を実施すると、血流増加により血栓が剥がれ、心臓等の血管に詰まる恐れがある |
急性炎症がある | 代謝が上がるため、腫賑や疼痛等の炎症が増悪し、治療を遅らせる恐れがある |
悪性腫瘍のある部位 | 代謝が上がるため、腫瘍細胞の増殖や転移を早める恐れがある |
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