専門看護師という言葉をご存知でしょうか。
看護師の国家資格免許を持っていると、保健師、助産師、認定看護師、専門看護師といった関連資格の取得を目指すことができるのですが、専門看護師はその中の一つです。
ここでは専門看護師についてお話しします。
専門看護師とは?
専門看護師は、ある特定の看護分野において、専門的に熟練した看護活動を行うこと、または看護師や看護従業者の悩みを聞き、アドバイスを送るなど、精神的なケアなどを行うことができます。
他にも、看護職に携わる人たちへ教育や指導を行い、病院自体のレベル上げに貢献、入院患者さんやその家族に対する権利を守る役割、相談に応じる役割など、患者さんは勿論、その家族や看護師などの医療従業者に対するケアも行います。
専門看護師になるには?
専門看護師への道のりは遠く、まずは看護師、保健師、助産師のうちのどれかの国家資格免許を取得する必要があり、いずれかの資格免許を取得したのちに、その業務の5年以上の実務経験が条件となります。
また、さらには5年の実務経験のうちの3年は専門看護師の特定の看護分野に絞った実務経験である必要があります。
現在、専門看護師の分野は、精神看護、老人看護、母性看護、急性・重症患者看護、家族支援、地域看護、小児看護、慢性疾患看護、感染症看護の10分野に分かれています。
認定看護師も専門看護師と似ている点が多いのですが、大きな違いは、認定看護師は21分野あるのに対して、専門看護師は10分野となります。
資格取得のためには看護系の大学院の修士課程を修了していることが条件となっており、資格取得後も5年ごとに更新審査を受けなくてはならないなど、一般的に専門看護師は認定看護師よりもハードルが高くなっています。
現在日本国内では451名の方が専門看護師の資格を取得しているそうです。
専門看護師の給料
給料の面では、基本給のアップや昇給などの評価、手当もなしという施設が約6割で、将来的な昇進を考えると非常に有効な資格ではありますが、資格自体が給料に反映される施設は残りの約4割となりますので、資格取得に費やす時間や労力を考えると、施設側ももう少し給料に反映させるところが増えるべきなのかもしれません。
資格取得の道のりが長く厳しい専門看護師ですが、働き方を選択できるチャンスを広げてくれる資格でもあります。
自身のスキルアップ、キャリアアップをお考えの方は取得されてみてはいかがでしょうか?