ダブルワークなど副業をされている看護師のみなさん、確定申告はされていますか?
副業の年間所得が20万を超える場合は確定申告をしなければいけないという事はご存知でしょうか。
例えば1夜勤2万5千円の病院で週1回夜勤アルバイトを副業でしたとして、月に10万円、年間だと120万円の収入になります。
この場合、もちろん確定申告は必要になります。
「本業の病院にばれてしまうかも…」と確定申告をしない看護師さん。
「税金のハナシはややこしくてよく分からないから、放っておこう」という看護師さん。
「確定申告をしなくても、なんとかなるさ」という気持ちで過ごしていると大変な目に遭うことになります。
そこで、今回は敬遠しがちなダブルワークにまつわる税金のハナシをしたいと思います。
≪ダブルワーク・副業で発生する税金≫
副業をする事でどんな税金が発生し、自分にどんな影響があるのでしょうか。
それは『所得税』『住民税』です。
所得税はその名の通り、個人の所得(利益)に対し課せられる税金の事で、所得の額によって納める税金の額が変わってきます。
住民税とは、簡単に言うと住んでいる地域に納める税です。住民税の額は前年度の所得によって変わります。
上記2つの税金は、本業でももちろん発生しますが、副業をする事で納める税金の額が変わります。
≪そもそも確定申告とはなぜ必要?≫
率直に言うと、「『納税』という国民の義務を果たすため」だからです。
前述した『所得税』は国税で『住民税』は地方税です。
国税は日本国憲法で、地方税は地方税法で納税が義務付けられています。
副業をすると少なからず所得額が変わりますよね。
その所得額によって『所得税』と『住民税』の額が決定しますので、納付すべき税額を確定するために申告を行う必要があるのです。
≪ダブルワークで確定申告をしないといけない看護師さん≫
一般的に広く知れ渡っているのは、「副業における年間所得が20万円を超える人」ですよね。でも実は、20万円を超えない人でも確定申告をしなければいけないケースがあるのです。それは、以下のケースに1つでも該当する方です。●年末調整を行っていない方(年収2,000万円超える方or災害減免法で所得税の猶予を受けている方)
●給与以外の収入がある方(不動産賃貸、株式譲渡、一時所得など)
●医療費控除、寄附金控除、住宅ローン控除等のいずれかの控除を受ける場合
いかがでしょうか。上記項目に一つは当てはまるという看護師さんは多いのではないでしょうか。住宅ローン控除の申請はローンを組んでいる本人名義で行います。看護師さんは住宅ローンの審査に通りやすいので、ご本人名義もしくは夫婦2人で住宅ローンを組んでいるというケースも多いかと思います。また、近年ふるさと納税について注目が高まっていることもあり、ふるさと納税を行っている看護師さんもいらっしゃるかと思います。ふるさと納税は寄附金にあたりますので、控除を受ける看護師さんでダブルワークをされている方は確定申告が必要になります。 ≪確定申告をしないとどうなる?≫
納税は国民の義務ですので、確定申告をしないとそれ相応の罰則が課せられます。どんな罰則があるかというと…●3/15までに確定申告を行わないと『無申告加算税』が発生する
●3/15までに納税をしないと『延滞税』が発生する
●悪質な逋脱(ほだつ)とみなされた場合は、5年以下の懲役もしくは500万円以下の罰金、もしくはその両方が科せられる事がある。
税務署からの罰則だけでなく、確定申告をしない事で本業の病院に副業がばれてしまい解雇させられる可能性がおおいにあります。確定申告はしっかり行いましょう!※『無申告加算税』や『延滞税』のにつきましては、こちらのコラムもチェック! 【2020年】確定申告の期間と申告に必要な書類
【確定申告の時期】
2019年度(令和1年度)の確定申告のスケジュールは以下の通りです。
確定申告期間:2020年(令和2年) 2月17日(月)〜3月16日(月)
【申請方法】
確定申告の申請方法は3通りあります。
(1)税務署で確定申告を行う ≪初めての方にオススメ≫
(2)税務署宛に確定申告の書類を郵送する(宅配便、メール便不可) ≪インターネット環境が無い方、忙しくて税務署に行けない方にオススメ≫
(3)オンライン(e-Tax)で確定申告を行う ≪ある程度やり方を知っている方にオススメ≫
(1)の「税務署で確定申告を行う」につきましては、署員に色々教わりながら作成することが出来ますので、初めての方も安心して確定申告ができます。確定申告期間は大変混み合いますので、あまり時間が取れない方は、期間前に一度署員に相談しに行くと良いかも知れません。
(3)の「オンライン(e-Tax)から確定申告を行う」は、自宅から時間を問わず申告できるので大変便利ですが、使いづらい少々クセのあるシステムなので、確定申告が初めての方やパソコンが苦手な方は苦戦するかもしれません。
【申告に必要なもの】
●印鑑(シャチハタ不可)
●マイナンバーと本人確認書類の提示または写し
●本業と副業先の源泉徴収票
●各種控除に必要な書類
<住宅ローン控除の場合>
・借入金残高証明書
・建物や土地の登記簿謄本
・売買契約書もしくは建築請負契約書
・住民票
【確定申告後の過ごし方】
晴れて確定申告と所得税の納付が全て終わり、住民税の納付方法で『普通徴収』を選んだ方は、4~5月に送られてくる副業分の住民税の納税通知書で納付するだけです。
まとめ
≪ダブルワークをする看護師さんに知ってほしい税金のハナシ≫はいかがでしたでしょうか?
本業の病院にばれたくないからと確定申告を行わないのはNG!
「税金についてまだよく分からない」という夜勤バイト希望の看護師さんは、看護師専門のキャリアアドバイザーに相談してはいかがでしょうか。
関連記事