専門看護師

専門看護師とは・・・

専門看護師とは、特定の看護分野において深い知識と高い技術があり、優れた看護実践能力を有する者として日本看護協会より認められた看護師の事をいいます。

専門看護師の役割

専門看護師は、以下に掲げる6つの役割を通じ、保健医療福祉および看護学の発展への貢献が期待されています。
1. 個人、家族及び集団に対して卓越した看護を実践する。(実践)
2. 看護者を含むケア提供者に対しコンサルテーションを行う。(相談)
3. 必要なケアが円滑に行われるために、保健医療福祉に携わる人々の間のコーディネーションを行う。(調整)
4. 個人、家族及び集団の権利を守るために、倫理的な問題や葛藤の解決をはかる。(倫理調整)
5. 看護者に対しケアを向上させるため教育的役割を果たす。(教育)
6. 専門知識及び技術の向上並びに開発をはかるために実践の場における研究活動を行う。(研究)
(引用:公益社団法人 日本看護協会|専門看護師・認定看護師・認定看護管理者 http://nintei.nurse.or.jp/nursing/qualification/cns

専門看護師になるには

専門看護師資格の認定試験を受けるためには、以下の要件を全て満たしている必要があります。
1) 日本国の看護師の免許を有すること
2) 看護系大学院修士課程修了者で日本看護系大学協議会が定める専門看護師教育課程基準の所定の単位(総計26単位または38単位)を取得していること
3) 実務研修が通算5年以上あり、うち3年間以上は専門看護分野の実務研修であること
(参照:公益社団法人 日本看護協会|専門看護師・認定看護師・認定看護管理者http://nintei.nurse.or.jp/nursing/qualification/cns
※2024年度の専門看護師教育課程の新基準移行に伴い、2023年度までは26単位での申請も可能ですが、2024年度以降の申請は38単位のみとなりますのでご注意ください
<専門看護師分野一覧>
がん看護 精神看護
地域看護 老人看護
小児看護 母性看護
慢性疾患看護 急性・重症患者看護
感染症看護 家族支援
在宅看護 遺伝看護
災害看護

がん看護専門看護師とは

がん看護専門看護師とは、「がん」のスペシャリスト。
1981年以降、日本人の死因はがんによるものが最も多く、がん患者は1985年から増加の一途を辿っています。
2013年の国立がん研究センターがん対策情報センターによる調査では、『「2人に1人」が一生のうちにがんと診断される』との記述があり、
がん患者やそのご家族を取り巻く問題は複雑化してきています。
このようながん医療の現場において、がん患者の意向を十分に尊重した適切ながん医療を受ける事ができるような体制作りや整備が必要であり、
これらを実現していくのが「がん看護専門看護師」なのです。
がん看護専門看護師は、がん患者とそのご家族の不安な気持ちに寄り添い、“その人らしく生きる” を全人的視点で捉え、関係各者・各所と調整する大切な役割を担います。
がん看護専門看護師の多くは、がん診療拠点病院で勤務しており、地域医療連携部門や外来にてがん患者とそのご家族への相談支援業務に従事しています。
専門看護師のなかでも最も多いのがこの「がん看護専門看護師」であり、毎年60名近くの看護師が、がんのエキスパートとして歩みだしています。
<がん看護分野における特徴>
がん患者の身体的・精神的な苦痛を理解し、患者やその家族に対して QOL(生 活の質)の視点に立った水準の高い看護を提供する。
(引用:公益社団法人 日本看護協会|専門看護師(Certified Nurse Specialist)とは)
<がん看護専門看護師の仕事内容>
●がん患者・家族の悩みや相談支援
●チーム医療における医療従事者間の意見調整
●院内の看護師からの相談対応や指導
など

精神看護専門看護師とは

精神看護専門看護師とは、患者とそのご家族、そして医療従事者の心のケアを行うスペシャリストです。
心のケアに加え、“患者の心と身体の状態を理解しケアをする大切さを看護師に指導する” というのも大切な役割の一つです。
精神看護分野における専門看護師は「精神看護専門看護師」と「リエゾン精神看護専門看護師」に分けられます。
両者の違いは、対象患者が精神疾患なのか身体疾患なのかという点です。
精神看護専門看護師は精神疾患患者やそのご家族が抱える問題に対応し、リエゾン精神看護専門看護師は身体疾患を抱える患者とそのご家族が抱える問題に対応します。
リエゾン精神看護専門看護師はリエゾンナースとも呼ばれ、一般病院にて一つの科に属することなく様々な科を縦断します。
精神看護専門看護師の認定制度がスタート以降、年間30名前後の精神看護専門看護師が誕生。
活躍の場は病院が約9.5割、次いで訪問看護ステーションとなっており大半の精神看護専門看護師が院内での業務に携わっていますが、現在推進されている精神障がい者の地域移行に鑑みると、今後活躍の場は院内にとどまらず院外や地域など広がりを見せていくと考えられます。
<精神看護分野における特徴>
精神疾患患者に対して水準の高い看護を提供する。また、一般病院でも心のケアを行う「リエゾン精神看護」の役割を提供する。
(引用:公益社団法人 日本看護協会|専門看護師(Certified Nurse Specialist)とは)
<精神看護専門看護師の仕事内容>
●精神科及び一般診療科における患者やそのご家族の心のケア
●医療従事者のメンタルヘルスケア
●カンファレンス
など

地域看護専門看護師とは

地域看護専門看護師とは、地域における医療保健福祉のスペシャリストです。
地域には乳幼児から高齢者まであらゆる年代の人々が生活しており、健康レベルは人それぞれです。
近年、地域における保健医療福祉の課題は複雑化しており、より効率的かつ効果的な保健福祉施策の展開や地域包括ケアシステムの構築など、保健師には多様で高い専門性が求められています。
そこで、高い実践能力でこれらのニーズに対応し、保健師の人材育成を図る存在として期待されているのが地域看護専門看護師です。
地域看護専門看護師の大きな役割は、地域保健活動の活性化、保健師の質の向上です。
地方自治体や訪問看護ステーション、病院の医療相談室などに所属し、病院や地域、行政と連携を取りながら地域看護を実践していきます。
今後少子高齢化がさらに加速すれば、保健・医療・福祉・介護の分野においてサービスの需要は多様化することは必至。地域における保健医療福祉の課題はこれまでよりも深刻になりますので、地域保健医療福祉の推進、そして保健師の人材育成の核となる地域看護専門看護師のニーズと需要はさらに高まるでしょう。
しかしながら、地域看護のスペシャリストである地域看護専門看護師の認定人数は専門看護師の分野では最も少ないというのが現状です。
保健師としてどうキャリアを重ねていくか悩んでいる方は、この地域看護専門看護師の取得を視野に入れてみてはいかがでしょうか。
<地域看護分野における特徴>
産業保健、学校保健、保健行政、在宅ケアのいずれかの領域において水準の高い看護を提供し、地域の保健医療福祉の発展に貢献する。
(引用:公益社団法人 日本看護協会|専門看護師(Certified Nurse Specialist)とは)
<地域看護専門看護師の仕事内容>
行政機関の場合
●住民に対し医療の必要性をアセスメント
●支援者へのコンサルテーション
●課題の解決と関係者の意識変革
●保健師の育成
病院の場合
●入院患者の退院支援、調整、相談、など

老人看護専門看護師とは

老人看護専門看護師とは、老人看護のスペシャリスト。
日本は超高齢社会へと突入し、65歳以上の高齢者が占める割合は27%を超え、“約4人に1人は高齢者” という時代になりました。入院患者の8割が高齢者という病棟も珍しくはなく、高齢の入院患者の二次的合併症の発症や高齢者の独居、老老介護など、高齢者や看護師を取り巻く課題は複雑化しています。
この複雑化した課題の解決に向けて取り組むのが老人看護専門看護師なのです。
高齢者の疾患や問題にだけ焦点を当てるのではなく、高齢者をひとりの人として包括的に捉え、ケアの方法を助言し方向修正をするのが老人看護専門看護師の役割とされています。
老人看護専門看護師は、健康上の様々な問題を抱える高齢者に対し、周囲と協働しながら “最期までその人らしく生活できるよう” 質の高いケアを確立していく事が求められます。
活動場所は急性期病院・老人病院・看護系大学の教員など多岐にわたり、病を患う高齢者だけではなく、健康な高齢者もケアの対象です。
認知機能や生活機能の低下など複雑な問題を抱える高齢者。
核家族への形態変化、老老介護など高齢者を取り巻く問題は紛糾しています。
今後の高齢社会において老人看護専門看護師に求められる役割は大きく、活躍が期待されています。
<老人看護分野における特徴>
高齢者が入院・入所・利用する施設において、認知症や嚥下障害などをはじめとする複雑な健康問題を持つ高齢者のQOLを向上させるために水準の高い看護を提供する。
(引用:公益社団法人 日本看護協会|専門看護師(Certified Nurse Specialist)とは)
<老人看護専門看護師の仕事内容>
●急性期を脱し、療養生活を送るためのサポート
●栄養管理・退院支援・認知症やせん妄ケア
●関係医療機関や福祉施設、地域との連携、情報交換や話し合いなど
●地域住民への啓蒙活動
●院内スタッフへの教育、指導
など

小児看護専門看護師とは

小児専門看護師とは、様々な健康問題を抱えた子どもとそのご家族が、病院や地域でよりよい療養生活が送れるようサポートする小児看護のスペシャリスト。
これまで210名(2017年12月末時点)の小児看護専門看護師が誕生しており、主に大学病院や総合病院、小児専門病院、クリニック、学校の教員など幅広い分野で活動しています。
小児専門看護師の役割は、高い実践能力と豊富な知識をもとに、病気や障がいを持った子どもが “その子らしく前向きに成長できること” を目指し支援することです。
言葉をまだ知らない乳幼児や自ら症状を伝えることができない子どもも多く、そのような場合は、子どもの様子を観察したりご家族から話を伺うなどをし状態を把握するということが大切になります。
また、成長発達に応じた看護の提供はもとより、不安を抱える子どもやご家族をサポートし、不安を軽減するのも小児看護専門看護師の大切な役割です。
近年では、子どもの虐待や不登校など子どもや家族を取り巻く問題は複雑化してきています。
小児看護専門看護師には、これらの問題の解決の糸口となる活躍が期待されています。
<小児看護分野における特徴>
子どもたちが健やかに成長・発達していけるように療養生活を支援し、他の医療スタッフと連携して水準の高い看護を提供する。
(引用:公益社団法人 日本看護協会|専門看護師(Certified Nurse Specialist)とは)
<小児看護専門看護師の仕事内容>
●病気、障がい、虐待などあらゆる問題を抱えた子どもとそのご家族へのサポート
●患者とそのご家族との関係構築
●チーム医療の調整
●院内外における教育、研究活動など
●虐待を受けている子どものケア、サポート
など

母性看護専門看護師とは

母性看護専門看護師とは、各ライフステージにおける女性の健康問題および周産期にある母子が抱える複雑な看護問題に対応するスペシャリストです。
2017年12月末時点の母性看護専門看護師の総数は74名で、助産師資格を保有している方が多いのが特徴です。
母性看護専門看護師の多くは、周産期母子医療センターや総合病院の産婦人科病棟を拠点に活動しており、妊娠・出産・育児期のお母さんや新生児、女性の健康への援助、地域における母子の保健援助に従事しています。
近年では、晩婚化による出産年齢の高齢化や不妊治療など、リスクの高い妊娠や出産の割合が高まっています。あわせて、核家族化や共働き家族も増加しており、出産前だけでなく出産後の育児支援も大変重要になってきています。
妊娠・出産に関する様々な問題が複雑化していくなか、母性看護専門看護師のニーズは高まりをみせており、更なる活躍が期待されています。
<母性看護分野における特徴>
女性と母子に対する専門看護を行う。主たる役割は、周産期母子援助、女性の健康への援助に分けられる。
(引用:公益社団法人 日本看護協会|専門看護師(Certified Nurse Specialist)とは)
<母性看護専門看護師の仕事内容>
●周産期母子援助
●女性の健康への援助
●育児に関する不安等への心理的支援
●医療スタッフのケア、相談、調整
●出産後のサポート
●母性看護に関する講演や研究
など

慢性疾患看護専門看護師とは

慢性疾患看護専門看護師とは、生活習慣病など慢性疾患を抱える患者が自分らしい生活を送れるよう支援を行うスペシャリストです。
認定制度がスタートした2004年から2017年12月末時点で169名の慢性疾患看護専門看護師が誕生。
病院の病棟や外来を拠点にし、入院中のケアや退院後の支援、地域や関係機関との連絡調整など様々な業務に携わっています。
慢性疾患は、食事や運動、生活スタイルなどさまざまな事柄が原因となって発病し、自覚症状がないまま進行するもの多いのが特徴です。
治療は長期にわたりますので、患者は病気と長く付き合わなければいけません。そのため、自分の身体に何が起こっているのか理解するまでに時間を要したり、どのように病気と付き合えばいいのか分からないと、この先のことに苦悩を抱える患者も大勢います。
慢性疾患看護専門看護師の主な役割は、患者の苦悩や思いに寄り添いながら、患者が自分らしく生活できるよう方法を一緒に考え支援することです。
生活習慣を正し、食事・運動・内服で進行や悪化を防いだり、重篤な合併症を予防することが大切になります。
高齢化や生活様式の欧米化で慢性疾患は年々増加傾向にあります。
病型も複雑になってきており、求められるケアもニーズも多様化する昨今では、慢性疾患看護専門看護師の需要はさらに高くなると予想されます。
<慢性疾患看護分野における特徴>
生活習慣病の予防や、慢性的な心身の不調とともに生きる人々に対する慢性疾患の管理、健康増進、療養支援などに関する高度な看護を行う。
(引用:公益社団法人 日本看護協会|専門看護師(Certified Nurse Specialist)とは)
<慢性疾患看護専門看護師の仕事内容>
●入院中のケア、退院後の支援
●自宅でのセルフケアの指導
●患者のアセスメントとケア方法の教育
●患者の精神的サポートと生活調整等の支援
●関係機関への連絡・調整
●患者やご家族、医療従事者からの相談・対応
など

急性・重症患者看護専門看護師とは


急性・重症患者看護専門看護師とは、救急患者や急変患者など生命の危機的状況にある患者とそのご家族をサポートする急性期のスペシャリスト。
取得者数は、がん看護専門看護師、精神看護専門看護師に次いで多く、2017年12月時点で251名の急性・重症患者看護専門看護師が誕生しています。
急性・重症患者看護専門看護師は、ICUやCCUで直接的な看護実践はもちろん、病棟で急変患者や状態が安定しない患者のケアや相談にも従事します。
また、治療方法の倫理的側面に関する支援や調整も行います。
急性期の現場では、手術方法やどこまでの医療を望むのかなど患者やそのご家族には大事な決断を下さないといけない場面が次々と迫りますが、
あまりにも急な展開で自身の思いを医師に上手く伝えられないというご家族も多いのも事実です。
そんな時、医師との橋渡し役となるのが急性・重症患者看護専門看護師です。
家族に対し精神的なフォローを行いながら、患者や家族の思いに寄り添い調整を行うというのが非常に大切となります。
急性・重症患者看護専門看護師の活躍の場は救急救命センターにとどまらず、外来や一般病棟、グループ病院など組織横断的に活動し、
看護師からの急性・重症患者の看護に関する悩みの相談対応や教育を行うこともあります。
<急性・重症患者看護分野における特徴>
緊急度や重症度の高い患者に対して集中的な看護を提供し、患者本人とその家族の支援、医療スタッフ間の調整などを行い、最善の医療が提供されるよう支援する。
(引用:公益社団法人 日本看護協会|専門看護師(Certified Nurse Specialist)とは)
<急性・重症患者看護専門看護師の仕事内容>
●ICUやCCUにおける看護実践
●病棟、外来、関連機関における相談対応
●看護師教育
●治療方法の倫理的側面に関する支援や調整
など

感染症看護専門看護師とは


感染症看護専門看護師とは、感染に対して患者個人から組織、地域全体まで幅広い枠組みで予防や看護を実践する感染症のスペシャリスト。
感染症看護専門看護師が専門看護師制度に加わったのは2006年であり、2017年12月時点で55名のエキスパートが誕生しています。
感染症看護専門看護師の多くは高度救命センターや大学病院などの急性期病院の感染管理室に所属しており、院内における感染管理、
現場における看護実践や相談対応、専門職や事務職と連携しながら教育活動も行います。
また、地域の医師から研究指導の依頼や専門的な相談を受ける事も多く、院内だけでなく院外の施設にも足を運び、地域全体の感染予防に努めるなど活動の幅は広範囲に及びます。
<感染症看護専門分野における特徴>
施設や地域における個人や集団の感染予防と発生時の適切な対策に従事するとともに感染症の患者に対して水準の高い看護を提供する。
(引用:公益社団法人 日本看護協会|専門看護師(Certified Nurse Specialist)とは)
<感染症看護専門看護師の仕事内容>
●院内における感染率低減に向けた活動
●感染対策立案と改善活動および調査
●医療従事者からの相談対応
●感染症患者への説明や指導、アドバイス
●感染対策教育のプログラム作成および実践
●院外施設への治療評価、研究指導
など

家族支援専門看護師とは


家族支援専門看護師の認定制度がスタートしたのは2008年であり、2017年12月時点で57名の家族支援専門看護師が誕生しています。
家族支援専門看護師は、患者を含めた_ “家族” が主体的に問題や課題を解決できるよう支援を行うのが主な役割です。
家族の誰かが入院したり障害を発症すると、育児や仕事など家庭生活に何らかの影響を受けながらも看護や介護と立ち向かわなければなりません。
家族に何かしらの変化や問題が生じ、家族の力だけでは解決が難しい時、
「どんな方法や手段を取れば家族で対応していけるようになるか」を家族と一緒に考え支援する役割を持つのが家族支援専門看護師です。
急性期から終末期まで疾患を問わず様々な患者とそのご家族の相談に対応し、医師や看護師、場合によっては専門家へ繋ぐ調整も担います。
入院患者だけでなく、自宅療養、訪問看護など活動領域は広範囲におよび、家族看護に関する研修の講師活動なども行う家族支援専門看護師。
在宅医療を推進する声が高まっていますので、ニーズの高い専門看護師資格といえるでしょう。
<家族支援専門分野における特徴>
患者の回復を促進するために家族を支援する。患者を含む家族本来のセルフケア機能を高め、主体的に問題解決できるよう身体的、精神的、社会的に支援し、水準の高い看護を提供する。
(引用:公益社団法人 日本看護協会|専門看護師(Certified Nurse Specialist)とは)
<家族支援専門看護師の仕事内容>
●患者支援センターにおける外来通院の患者とそのご家族の療養相談
●外来での家族看護実践
●病棟および外来での家族看護実践
●患者とそのご家族の精神面、身体面、体力面での相談・支援
など

在宅看護専門看護師とは


在宅看護専門看護師とは、地域医療と病院のつなぎ役を担う在宅医療のエキスパートです。
2017年12月時点で47名の専門看護師が誕生しており、訪問看護ステーションや急性期病院、地域連携室など様々な場所で活躍しています。
在宅医療では、地域や医療機関、介護施設などの連携が不可欠であり、そのつなぎ目となるのが在宅看護専門看護師です。
在宅で療養する患者やそのご家族の意向に寄り添い、病院・地域の関係職種が手をつなぎ、支える体制を構築するというのが主な役割となります。
がんや難病、認知症など疾患を問わず、乳幼児から高齢者まで幅広い方々を対象とし、在宅医や訪問看護師など地域医療と一体となって患者とそのご家族の希望を叶えるため様々な形で支援します。
現在決して人数が多いとはいえない在宅看護専門看護師。
少子高齢化や病床数の不足から行政による在宅医療を推進する動きが高まるなか、地域医療に携わる関係者からは在宅看護専門看護師の誕生を望む声が高まっています。
<在宅看護専門分野における特徴>
在宅で療養する対象者及びその家族が、個々の生活の場で日常生活を送りながら在宅療養を続けることを支援する。
また、在宅看護における新たなケアシステムの構築や既存のケアサービスの連携促進を図り、水準の高い看護を提供する。
(引用:公益社団法人 日本看護協会|専門看護師(Certified Nurse Specialist)とは)
<在宅看護専門看護師の仕事内容>
●療養場所への意向支援の実践
●対象者の問題を明確化し、療養場所や治療の選択における倫理的課題の調整
●退院支援や退院支援システムに関する看護師からの相談対応、
●退院支援や継続看護に関する研修
●院内や看護学生への教育
など

遺伝看護専門看護師とは


遺伝看護専門看護師は、遺伝医療における高い実践能力と深い知識を用いて、検査や治療における患者やそのご家族の意思決定の支援やカウンセリングを実施する役割を担います。
近年、遺伝子解析技術の進歩や医療機関を介さずに体質や疾患リスクが解析できる一般向けの遺伝子検査サービスが誕生し、遺伝子検査に対する国民の期待が高まっています。
遺伝子医療を行う施設では、専門性の高さゆえ従事する看護師にも高い専門性と深い知識が求められます。
遺伝看護に関する高い専門性を持った人材の育成、医療技術の進歩、ニーズの高まりから2017年に専門看護師制度として遺伝看護専門看護師が新たに加わりました。
遺伝看護専門看護師の主な活動場所は、病院の遺伝子診療部、遺伝子相談室、産科外来、がん相談室など遺伝子医療を行う施設。
遺伝子医療関連の施設数は2017年5月時点で114施設とまだまだ限定的ではあるものの、遺伝子検査への関心の高まりや医療技術の進歩、
がんゲノム医療中核拠点病院設置の推進などにより、遺伝看護専門看護師のニーズは今後ますます高まってくるものと思われます。
<遺伝看護専門分野における特徴>
対象者の遺伝的課題を見極め、診断・予防・治療に伴う意思決定支援とQOL向上を目指した生涯にわたる療養生活支援を行い、
世代を超えて必要な医療・ケアを受けることができる体制の構築とゲノム医療の発展に貢献する。
(引用:公益社団法人 日本看護協会|専門看護師(Certified Nurse Specialist)とは)
<遺伝看護専門看護師の仕事内容>
●検査や治療における患者やそのご家族へのカウンセリングを基に、治療・療養の課題を明確にし、看護計画を考案、実践する
●患者やそのご家族の意思決定や心理的支援
●患者やそのご家族、医療従事者からの相談対応
●看護職や他職種に対するコンサルテーションやコーディネーション、教育
●遺伝看護に関連した教育・研究活動を通し、遺伝的課題を有する人に必要な支援体制の構築
など

災害看護専門看護師とは


災害現場における看護実践をはじめ、防災・減災に向けた教育活動など災害看護に関するエキスパートを育成するため2017年に専門看護師制度に加わりました。
災害看護専門看護師の主な役割は、災害発生時における救援およびメンタルヘルスケア、その後にわたる長期的なケアであり、主に災害基幹病院や災害拠点病院、行政や災害現場が主な活動拠点です。
地球温暖化による極端な降水現象、首都圏直下地震や南海トラフ地震など大規模災害の予測が立つなか、災害看護に関する深い知識と高い実践能力を有する看護師の育成と誕生が急務の課題となっています。
周辺地域だけでなく県をまたいだ活動も行う災害看護専門看護師。今後は、世界各地で頻発する戦争やテロといった人災においても活躍の可能性を秘めています。
<災害看護専門分野における特徴>
災害の特性をふまえ、限られた人的・物的資源の中でメンタルヘルスを含む適切な看護を提供する。
平時から多職種や行政等と連携・協働し、減災・防災体制の構築と災害看護の発展に貢献する。
(引用:公益社団法人 日本看護協会|専門看護師(Certified Nurse Specialist)とは)
<災害看護専門看護師の仕事内容>
●災害発生時における救援活動、メンタルヘルスケア
●多職種や行政等と連携・協働し、減災・防災体制を構築、減災に向けた教育活動を実施
など

あなたにおすすめの記事